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【ネタバレ】『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』衝撃ラスト解説 ─ 誰がどうやって実現させたのか?

ワイルド・スピード/ファイヤーブースト
© Universal Studios. All Rights Reserved.

この記事には、『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』の重大なネタバレが含まれています。

ワイルド・スピード/ファイヤーブースト
© Universal Studios. All Rights Reserved.

『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』ザ・ロック復帰のウラ

本作『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』はもともと、シリーズの常連監督ジャスティン・リンが就任していたのだが、撮影時期の序盤に突如として降板。レテリエはその後任として急遽参加していた。当初はプレッシャーがデカすぎて辞退したそうだが、奥さんに「やっちゃいなよ」と背中を押されて就任を決意。参加にあたっては、頼まれた脚本を数日徹夜して書き直したという、ワイルドな苦労話もある。

ヴィン VS ドウェインについて、もしかするとレテリエ監督は、良くも悪くも事情をきっちりわかっていなかったのかもしれない。今回に限っては、それが功を奏した。

監督は、「僕はキャラクターを愛していますし、役者のことも愛しています。僕にとって、除外されたものなんてないんです。スタジオやプロデューサーに、(ドウェイン側に)連絡をとって本作を観てもらえないか、話し合いできないかと聞いてみたんです」と英Total Filmに明かしている。「なぜならファンとして、この映画はキャラクターの頂点で終わって欲しいから」。

監督でありながら、製作陣の誰よりも客観的な感覚も持っていたであろうレテリエは、ピュアな想いからドウェイン側への説得を促したようだ。「キャラクターとテーマが大事なんです。彼らが作り上げた作品たちとキャラクターたちが、どうやって集結して、シリーズを最高の形で完結させるのか。僕的には世界最高のアクション映画シリーズなんですよ。その最高の形というのを実現させられるのは、あのキャラクターたちだけなんです」。

シリーズが長い歴史を重ねる中で、仮に“しがらみ”のようなものが生じていたのだとして、それを取っ払ったのが新参の監督だったというのなら興味深い裏話だ。表向きには「もう出ない」と公言していたドウェインの腹づもりの本当のところがどうだったかは分からないが、レテリエ監督からの頼みを断れずに応じたということである。

「僕は(シリーズの)ファンなんです。1作目が公開された当初、僕はフィルムメーカーになりたてのファンだった。このシリーズを観て育ったわけです。このシリーズは、いつだって僕のやりたいことの理想形でした」と『ワイスピ』愛を炸裂させるレテリエは、おそらく完結作となる続編への監督続投も決定している。

一体、今度はどんなサプライズを用意してくれることだろう。制約のない自由な発想で、最高のエンディングへと連れていって欲しいものだ。

ちなみに、本作のクレジット・シーンにドウェインが復帰することは、実は公開一週前である5月12日付の時点で、米The Wrapによってすっぱ抜かれていた。しかしネタバレにあたる情報であるためか、これを取り上げるメディアはほとんど見られなかった。

『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』は公開中。

Source:Total Film

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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