『ファーザー』ショート予告編 ─ アンソニー・ホプキンス&オリヴィア・コールマン共演、老いの喪失と親子の愛を描く

アカデミー賞にも輝いたふたりの名優、アンソニー・ホプキンス&オリヴィア・コールマンが豪華共演を果たした映画『ファーザー』が、2021年5月14日(金)に公開決定。あわせて、ポスタービジュアル&ショート予告編が到着した。
ゴールデン・グローブ賞では作品賞・主演男優賞・助演女優賞・脚本賞の4部門候補に選出中の本作は、世界30カ国以上で上演された傑作舞台の映画化。年齢と共に誰もが経験する喪失と親子の愛を、記憶や時間が混迷していく父の視点で描く作品だ。迷宮に足を踏み入れていくような戸惑いと、愛する家族が自身を忘れてしまう切なさ、人間味から滲み出るユーモアなど、様々な感情を重層的に呼び起こしながら、最後には観客を思わぬ感動の境地へと連れていく。誰にとっても他人事ではない、老いることへの不安や、関係性が変わっても逃れることの出来ない親子の愛情を描いた極上の感動作だ。
公開された予告編では、記憶が薄れゆく自身に困惑するアンソニー(アンソニー・ホプキンス)のシーンからスタート。父親の姿に戸惑う娘のアン(オリヴィア・コールマン)とともに、アンソニーの視点を通して映し出される現実と幻想の境界線が曖昧になっていく様子や、過去の記憶と時間の混乱が、スリリングな映像体験へと観る者を誘っていく。父と娘の深く揺れ動く感情に心を掴まれるとともに、親子の深い愛が鮮明に映し出されている。あわせて公開されたポスタービジュアルでは、愛おしい眼差しで見つめあう親子の姿が切り取られ、「史上最高の演技」の言葉とともに、豪華俳優陣が織りなす名演に期待が高まる仕上がりだ。

この物語を手掛けたのは、「 現代において最も心躍る劇作家」とも謳われる劇作家・小説家、フロリアン・ゼレール。原作である舞台は、モリエール賞で脚本賞を受賞し、パリ、ロンドン、ニューヨークなど世界30カ国以上で上演。日本では2019年に「Le Père 父」の題名で、橋爪功、若村麻由美出演で東京芸術劇場他にて上演され大きな話題に。今回の映画化にあたっては、フロリアン・ゼレール自身が長編初監督作として監督を担当し、『危険な関係』(1988)『つぐない』(2007)などアカデミー賞受賞歴を持つ脚本家、クリストファー・ハンプトンが共同脚本を務めた。
映画『ファーザー』、2021年5月よりTOHOシネマズ シャンテ他にて公開。