『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』グレイブス役コリン・ファレルの仮説がつらすぎる ― J・K・ローリングが明かす衝撃の事実

「ハリー・ポッター」魔法ワールドの新シリーズとして華々しく登場した映画『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』(2016)。この作品にコリン・ファレルが出演したことは、映画ファンにとってはひとつのサプライズだったのではないだろうか。ファレルが演じたのは、アメリカ合衆国魔法議会(MACUSA)の幹部にして魔法保安局長官のパーシバル・グレイブスだ。
この記事には、映画『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』の重大なネタバレが含まれています。
本物のグレイブスはどこにいる?
『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』で、グレイブスの物語には思わぬ幕切れが用意されている。クリーデンス・ベアボーンの力を求めて暗躍し、主人公ニュート・スキャマンダーに襲いかかったグレイブスは、闇の魔法使いゲラート・グリンデルバルドが変身した姿だったのだ。「コリン・ファレルだと思っていたら実はジョニー・デップだった」、この驚きに言葉を失った方も決して少なくはないだろう。
しかし、それでは本物のグレイブスはどこにいるのだろう? グリンデルバルドに取って代わられる以前、魔法保安局の優秀な人物だったであろうグレイブスはどうなってしまったのか? 2017年3月、ファレルはグレイブスに関する“あまりにもつらすぎる仮説”を語っていた。
米MTV Newsのインタビューにて、ファレルは「コピーされる人間はどこかで生きてなきゃいけないですもんね」と一言。
「グレイブスは生きてます。たぶん浅い墓の穴に入っていて、映画の結末から17時間後には餓死することになってたんですよ。」
つまりファレルの説では、本物のグレイブスは死なない程度にずっと生かされていて、活動しているグレイブスの正体が見破られたあとに死亡しているのではないか、というわけだ。自身の出番については「前々から決まっている通り、あれで終わりです」とのこと。ちなみにプロデューサーのデヴィッド・ハイマン氏も、『魔法使いの旅』の公開直後に行われたインタビューにて、本物のグレイブスが存在したことを認めつつ「コリン・ファレルが続編に登場する計画はありません」と話していた。
J・K・ローリングが明かす衝撃の事実
ところがファレルの説にもハイマン氏の説明にも、実は決定的な見落としがある。ファレルは「コピーされる人間はどこかで生きてなきゃいけない」と述べているが、これは『ハリー・ポッター』シリーズの変身薬であるポリジュース薬の使用条件である。同じくハイマン氏も上記のインタビューで「ポリジュース薬を使った」と話しているが、これは誤りだ。
『ハリー・ポッター』シリーズの原作者であり、本作の脚本を執筆したJ・K・ローリングは、ファンからの「どうして“レベリオ(現れよ)”でポリジュース薬の効果が解けたんですか?」という質問に対して、こう応答している。
「ポリジュース薬ではありません。グリンデルバルドの変身術は多くの魔法使いを超えていますから、薬ではなく呪文を使ってパーシバル・グレイブスの外見を手に入れたのです。」

Harry Potter and Fantastic Beasts Publishing Rights ©J.K.R.
「本物のグレイブスはどこにいる?」という疑問は、本人がまだ生きているという前提ありきのものだ。しかし“最強にして最悪”の魔法使いグリンデルバルドによる魔術ならば、変身の対象となる人物がすでに死亡していても問題ないのかもしれない。確かに、パーシバル・グレイブスという人物は魔法界に存在したであろう。しかしグリンデルバルドが変身した時点で、彼がこの世にいなかった可能性は高いのである。
映画『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』Blu-ray&DVDは発売中。最新作『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』は2018年11月23日(金・祝)より公開中だ。
『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』公式サイト:http://wwws.warnerbros.co.jp/fantasticbeasts/
Sources: MTV News, SnitchSeeker.com, J.K. Rowling