『ファンタビ』クイニーが心配すぎるので演じたアリソン・スドルにいろいろ聞いてみたら余計に切なくなった【単独インタビュー】

魔法ワールドが帰ってくる!ファン待望の最新作『ファンタスティックビーストとダンブルドアの秘密』が、2022年4月8日より日本公開だ。
ニュートやジェイコブらダンブルドアの「デコボコチーム」が、闇の魔法使いグリンデルバルドに挑んでいく本作。注目ポイントは数多いが、中でもジェイコブとクイニーの愛の行方が気になる、というファンも多いはずだ。
シリーズ1作目『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』で初めて出会ったマグル(人間)のジェイコブ・コワルスキーと、人の心が読める魔法使いクイニー・ゴールドスタイン。魔法界では人間との婚約が禁じられているが、2人は惹かれあい、2作目『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』序盤では、(クイニーの術によって)2人は婚約目前の関係となっていた。
ところが価値観の違いをめぐって2人が離れ離れになってしまった後、クイニーはグリンデルバルドに誘惑されて闇の陣営へ。別人のように変わってしまったクイニーは、愛するジェイコブを置いて、グリンデルバルドの元へ去ってしまうという、ショッキングな結末を迎えた。
果たして、クイニーは大丈夫なのだろうか?ジェイコブと一緒に幸せになって欲しいのに、どうして現実はこうも残酷で、すれ違ってしまうのか?最新作『ダンブルドアの秘密』で、2人は一体どうなってしまうのか?
心配が過ぎるTHE RIVERでは、クイニーを演じたアリソン・スドルに直撃インタビュー。「みんなクイニーのこと、心配してるんですよ!」と思いの丈をぶつけた。でも、アリソンの話を聞くと、何だか逆に胸が苦しくなってしまって……。
『ファンタスティックビーストとダンブルドアの秘密』クイニー役アリソン・スドル 単独インタビュー
──前作『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』の時には、ジャパンプレミアや舞台挨拶のために来日されましたね。
日本に行った時のことは、よく覚えています。プレスツアーの中でも特に印象深いですね。個人としても日本への旅は本当に大事な思い出。日本の文化や建物、全てが好きです。ファンの皆さんのこともね。
プレミアの時に、ハリー・ポッターの格好をした子どもたちがわっと入ってきて、ときめきました。いまだに、時々あの光景を思い出します。宝物みたいな思い出です。だから今作では日本に行けなくて、すごく悲しい。でも、今年の後半には曲もリリースするから、それで日本に行きたいと思っています。
※アリソン・スドルは歌手としても活動している。

──ところでアリソンさん、我々はクイニーのことをすっごく心配しているんですよ!前作のラストで、クイニーは闇の道に進んでしまいました。そして今作『ダンブルドアの秘密』の予告編映像を見ても、クイニーはチラッと登場するだけです。ジェイコブが魔法を使おうとするのを、なんとも言えない無表情で見ているカットです。あれは、どういう心境なんですか?悲しみですか?侮蔑ですか?無ですか?
あの瞬間は……クイニーはああいう選択をしたので、彼女はもう、かつてとは違う世界にいるんです。もともと感情表現が豊かな人だったから、私も演じていて楽しかった。わかりやすくてね。悲しい時は悲しそうにするし、嬉しい時は嬉しそうにしていたでしょう。でも、今の彼女は用心深くて……。
あの瞬間、彼女がどういう心境だったのは、謎だと思います。映画の中でも鍵となる瞬間ですからね。彼女はあれからどのような決断を下したのか。そして今の彼女は何者なのか。
──えっと……ジェイコブのことはまだ好き……ですよね?
…………(無言)。
──ハイ、わかりました……(笑)。いや、彼女の中にまだ良心は残っているのかなって思いまして……。
それは……、私たち、誰でも失敗はするでしょう?人生の中で、間違った選択をすることだってあるでしょう?それは環境のせいな時もある。私も自分の人生を振り返ってみれば、自分でも驚いてショックを受けるようなことをしてしまうことがありました。
でも、だからと言って人の根っこの部分は変わらない。その選択によって生じた影響や結果によって変化があったとしても、その人の全てが正しいとか、全てが闇だとかいうことにはならないと思うんです。そんな風に、人を仕分けするのは安易すぎると思う。悪い選択をしたからといって、その人は悪人だっていうのは違う。同様に、良い選択をしたからその人は善人っていうわけでもありませんよね。
──その通りだと思います。人って、もっと複雑ですよね。
そう、複雑ですね。