ダニエル・ラドクリフ『ハリー・ポッター』後の出演作まとめ ─ 死体役から両手拳銃の男まで、新境地6作

不朽の名作『ハリー・ポッター』シリーズで主役に大抜擢されて、瞬く間に名子役として名を世界に轟かせたダニエル・ラドクリフ。『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』(2011)でシリーズ完結を迎えた以降も役者として大活躍中。
角を生やした男役、オナラで海を渡る死体役、両手に拳銃を固定されてしまった男……。『ハリー・ポッター』以降のラドクリフは、魔法使いの勇敢な青少年という役柄の印象を払拭して、挑戦的な作品かつ奇抜な役柄の多くを演じているのだ。
本記事では、『ハリー・ポッター』での成功以降、新境地に挑戦し続けるダニエル・ラドクリフの出演作品を6本厳選して紹介。この機会に彼の新たな一面を深くまで覗いてみて欲しい。
『ウーマン・イン・ブラック 亡霊の館』(2012)
『ハリー・ポッター』シリーズにて一世を風靡したダニエル・ラドクリフが新たな出発点として選び、主演を務めた戦慄のゴシック・ホラー。原作は作家スーザン・ヒルによる傑作小説『黒衣の女 ある亡霊の物語』(早川書房)で、奇妙な事件に巻き込まれる若き弁護士アーサーの姿を描く物語だ。
19世紀末のイギリス・ロンドン。愛妻を亡くした過去に酷く苦しむアーサーは、事務所の所長から仕事を命じられて、最近他界したばかりの夫人の遺言書を探す為に、ある田舎町に出張することになる。夫人の住まいだった館に足を運ぶが、館周辺は謎の“黒衣の女”が出没する、異様な雰囲気に包まれた場所だったのだ。館の忌々しい過去や、町の子供たちが次々と変死している事実を目の当たりにしたアーサーは、恐るべき呪いの連鎖に巻き込まれていく……。
アーサー役を演じるダニエル・ラドクリフの他、『ジャスティス・リーグ』(2017)のキアラン・ハインズ、『世界一キライなあなたに』(2016)のジャネット・マクティアなどが出演。監督は『フレンチ・ラン』(2016)のジェームズ・ワトキンス、脚本は『X-MEN』『キングスマン』シリーズのジェーン・ゴールドマンが務めた。
『ホーンズ 容疑者と告白の角』(2013)
ダニエル・ラドクリフが、真実を語らせる力を宿す角を生やした男を演じたことで話題となったサスペンス・ホラー。スティーヴン・ キングの息子でもある作家ジョー・ヒルの小説『ホーンズ 角』(小学館文庫)が原作だ。
恋人を殺されてしまい、その容疑者となった主人公イグは、恋人や自らの家族からも拒絶されてしまう。絶望の淵に立たされた中、突然頭から角が生え出す。その角に、出会った人々に真実を語らせる能力があると知ったイグは、最愛の恋人を殺害した真犯人を探すことになるが……。
出演者にはダニエル・ラドクリフの他、恋人役で『マレフィセント』シリーズのジュノー・テンプル、『THE GREY 凍える太陽』(2011)のジョー・アンダーソン、『ティーンスピリット』(2019)の監督としても知られるマックス・ミンゲラなどが名を連ねている。監督は『クロール -凶暴領域-』(2019)のアレクサンドル・アジャ、脚本は『2分の1の魔法』(2020)のキース・ブーニンが務めた。
『グランド・イリュージョン 見破られたトリック』(2016)
“フォー・ホースメン”と呼ばれるマジシャン集団の活躍を描いた『グランド・イリュージョン』(2013)の続編。本作でダニエル・ラドクリフが演じたのは、マジックを全否定する天才エンジニア、ウォルター・メイブリーだ。『ハリー・ポッター』以降、唯一の大規模作品でもあり、ラドクリフがヴィラン側の役に挑んだ1作だ。
今回の任務は大手IT企業に隠された、世界を大混乱に陥れるほどの陰謀を暴き出すこと。しかし、完璧と思われたフォー・ホースメンのトリックが、ウォルター・メイブリーによって見破られてしまい、計画は失敗に終わった。トリックを破る科学を前に、フォー・ホースメンが一矢報いる計画を立てることになるが、果たして結末は如何に……。
出演者には“フォー・ホースメン”の一員である、ジェシー・アイゼンバーグ、ウディ・ハレルソン、デイヴ・フランコ、リジー・キャプランの他、豪華出演者が集結した。大富豪役にマイケル・ケイン、伝説のマジシャン役にモーガン・フリーマン、FBI捜査官役にマーク・ラファロ、マジック商人役にジェイ・チョウなどが名を連ねている。監督は『クレイジー・リッチ!』(2018)のジョン・M・チュウが務め、脚本は一作目に引き続きエド・ソロモンが手掛けた。
『スイス・アーミー・マン』(2016)
ダニエル・ラドクリフ演じるのは、スイス・アーミーナイフのように様々な便利機能を持つ“死体”。ポール・ダノ演じる青年が死体を使って無人島からの脱出を試みるという、奇想天外なサバイバル・アドベンチャーだ。
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