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なぜ『スパイダーマン:ホームカミング』いじめっ子フラッシュは体育会系ではなかったのか ─ 現代の「ネットいじめ」反映

スパイダーマン:ホームカミング
©Marvel Studios 2017. ©2017 CTMG. All Rights Reserved.

サム・ライミ版『スパイダーマン』シリーズ、マーク・ウェブ版『アメイジング・スパイダーマン』シリーズ、そして往年のアメリカ学園ドラマを観てきた観客なら、スパイダーマン:ホームカミングに登場したいじめっ子フラッシュ・トンプソンの描かれ方には新鮮さを覚えただろう。

フラッシュは、過去シリーズにも同名で登場したいじめっ子だが、そのいずれもアメリカのスクールカースト最上位にあたる”ジョック”(=アメフト部などの運動部に所属する花形)で、”ナード”に値するピーター・パーカーに“目に見えるいじめ”を仕掛ける人物だった。

ところが、『ホームカミング』のフラッシュは一風変わっていた。これまでのジョックとは明らかに違い、身体が大きいとか、喧嘩が強いといった風体ではない。誤解を恐れずに言うならば、”いじめっ子”リーダー的存在が、ジャイアンからスネ夫に変わった、とでも言えよう。

『ホームカミング』フラッシュの描写は、現代における学校生活の空気感を反映した、言わば最新型のいじめっ子として意識したという。全く新しいフラッシュを演じたトニー・レヴォロリは、インタビューでこう応えている。

「フィジカルないじめっ子にはなりたくなかった。だって、それは今起こっていることではないですから。今はSNSのコメントでいじめが起こっています。だから、“ネットいじめ”を現実で描くならどうするべきかと。」

トニーはフラッシュのキャラクター性について、もう少しディティールも明かした。なぜフラッシュは生意気でいけ好かない生徒だったのかといえば、やはり「金持ちだから生意気」と語っている。おそらく、これまでは全てが自分の思い通りになっていたのだろう。フラッシュの親は、彼の教育や勉学に惜しみなく金をはたいたと想像できる。だからフラッシュ自身もそれなりの頭脳を身につけていた。それなのに、ミッドタウン高校に入学してみると、自分よりも賢いピーター・パーカーという存在に出くわした。フラッシュにとって気に入らなかったはずだ。

「彼は一番にはなれない。だから、ピーターを嫌っているんです。そういうことにしておけば、彼にとっては楽ですからね。」

フラッシュやピーターが通うミッドタウン高校は、全米学力コンテンストに出場するほどの実力校。そこでピーターをいじめる生徒を描こうと思えば、たしかに”腕っ節”タイプのいじめっ子要素を取り入れる隙は無い。

「フラッシュとピーターをイコールの関係にしたかったんです。みな学校に通いますが、たぶんフラッシュのお父さんは金を払って通わせているんでしょう。でも、それとは関係なしに彼は賢い。だから、”賢いしジョックだし肉体バカ”という風にはしたくなかったんです。」

なお、『スパイダーマン:ホームカミング』がいかに従来のスクールカーストの枠を破り、現代的なアメリカ学園生活を反映した内容であったかは「これぞ“NEW COOL”!なぜ『スパイダーマン:ホームカミング』はアメリカ学園ドラマとして画期的なのか?」に詳しいので、併せてお読みいただきたい。

映画『スパイダーマン:ホームカミング』は2017年8月11日より全国の映画館にて公開中

Source:http://hellogiggles.com/flash-thompson-digital-bully-spider-man/
http://www.cinemablend.com/news/1676589/one-reason-spider-man-homecoming-changed-up-flash-thompson

Writer

中谷 直登
中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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