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21世紀フォックス、ディズニーとの事業統合準備を2019年1月1日に完了 ― 実際の統合は2019年前半予定

フォックス
Photo by Coolcaesar https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Foxstudiosentrance.jpg Remixed by THE RIVER

米21世紀フォックス社は、ウォルト・ディズニー・カンパニーとの事業統合完了に向けて、2019年1月1日までに準備を完了する見通しだ。21世紀フォックス社長のピーター・ライス氏が、社員との意見交換会にて語ったという。米Varietyが報じている。

2018年6月、ディズニーは21世紀フォックスの映画事業(20世紀フォックス)やテレビ事業(FOX ネットワークスなど)をはじめとした複数の事業を713億ドル(7兆8,430億円※1ドル110円換算)で買収することで合意。翌7月には両社の株主から承認を受けていた。

このたびライス社長が明かしたのは、ディズニーによる事業買収を受けない部門によって構成される新企業New Foxが、2019年1月1日までに始動の準備を終えるということだ。ただし以前からの予測通り、ディズニーとフォックスの事業統合完了そのものは2019年前半を予定しているといい、米規制当局による最終的な承認は2019年1月1日以降になるものとみられる。
先日、米Deadlineが「2018年内にディズニーとフォックスの事業統合が完了する可能性がある」と報じていたが、これは21世紀フォックス社内の準備がどこまで進むかといったレベルの話だったと捉えるのがよさそうだ。

ライス社長は意見交換会の中で、ディズニーはこれまで「企業をうまく買収してきた」と述べ、すでにディズニー傘下にあるマーベルやピクサー、ルーカスフィルムは、以前から持つ「独自の文化をほとんど損なっていない」と強調。ディズニーはクリエイティブに忠実であるとして、「電話会社やケーブルテレビ局ではなく、アーティストが作った唯一の巨大メディア企業」だと表現し、フォックスの育んできた文化はディズニー傘下でも残されることをアピールしたという。ただし一方で、ライス社長は、ディズニーによるフォックスの事業買収により、両社の一部従業員に一時解雇が行われることも明らかにしている。

なお、21世紀フォックスが事業統合の準備を2018年内に完了することで、20世紀フォックスが企画・製作している映画の数々にいかなる影響が生じるのかはわかっていない。

ちなみにライス社長は、ディズニーによる事業買収の完了後、フォックスからディズニーに移ってテレビ部門を統括する予定。ちなみに新企業New Foxの最高執行責任者(COO)には、現在21世紀フォックスの最高財務責任者(CFO)を務めているジョン・ナレン氏が就任する。

Source: Variety
Eyecatch Image: Photo by Coolcaesar Remixed by THE RIVER

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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