FOXロゴのファンファーレ、『フォードvsフェラーリ』で見納めに ─ 今後は「20世紀スタジオ」に

1935年の会社設立以来親しまれてきた、おなじみのファンファーレとともに登場する「20世紀フォックス」のロゴが、映画『フォードvsフェラーリ』をもって見納めとなることがわかった。
2020年1月、ウォルト・ディズニー・カンパニーと21世紀フォックスの事業統合を経て、「20世紀フォックス」「フォックス・サーチライト・ピクチャーズ」からは“フォックス”の名が消滅し、今後は「20世紀スタジオ(20th Century Studios)」「サーチライト・ピクチャーズ(Searchlight Pictures)」となることが決定。もともと20世紀フォックスは、1935年に「20世紀映画社(20th Century Pictures)」と「フォックス・スタジオ(Fox Studios)」が合併して誕生したもの。“元通り”ではないが、およそ85年の時を経て、社名からフォックスの名前が消えるのだ。
これまで20世紀フォックスのロゴとファンファーレは、『ダイ・ハード』シリーズや『タイタニック』(1997)、『アバター』(2009)、『ボヘミアン・ラプソディ』(2018)などの名作の冒頭を飾ってきた。しばしば作品に応じてアレンジされるロゴとファンファーレは、映画ファンにとってはひとつのお楽しみでもあっただろう。
新スタジオのロゴが登場するのは、20世紀スタジオ作品は『野生の呼び声』(2020年2月21日米公開、28日日本公開)、サーチライト作品では『Downhill(原題)』(2020年2月14日米公開)が最初と伝えられている。今後もおなじみのファンファーレやサーチライトの演出は残るが、社名ロゴは一新されるということだ。ぜひ『フォードvsフェラーリ』の劇場に足を運び、最後となる「20世紀フォックス」ロゴを目に焼き付けてほしい。
なお『フォードvsフェラーリ』は、マット・デイモンとクリスチャン・ベールのW主演による実話映画で、1966年のル・マン24時間レースを描くもの。歴史を変えた2人の男の友情、チームの絆を情熱的に、かつ緻密に描いた完成度の高さが評価され、第92回アカデミー賞では、レース映画として史上初の作品賞ノミネートという快挙を達成。そのほか、編集賞・録音賞・音響編集賞の計4部門にノミネートされている。なお日本国内では、公開から約2週間で観客動員数50万人、興行収入7億円を突破する大ヒットを記録している。
映画『フォードvsフェラーリ』は2020年1月10日(金)より全国公開中。
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