『スター・ウォーズ』プロデューサー、ゲイリー・カーツ氏が死去 ― 「フォース」設定をジョージ・ルーカスと制作

映画『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』(1977)、『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』(1980)でプロデューサーを務めたゲイリー・カーツ氏が、2018年9月23日(米国時間)に死去した。78歳だった。カーツ氏はおよそ1年間にわたって、がんとの闘病生活を送っていたという。

『スター・ウォーズ』シリーズでジョージ・ルーカスを映画界のスターに引き上げたカーツ氏は、『新たなる希望』以前にルーカスが手がけた『アメリカン・グラフィティ』(1973)でも製作を担当。『スター・ウォーズ』の構想段階ではルーカスにアイデアを提案し、シリーズを通じて描かれている「フォース」の設定を共同で生み出したといわれている。
ところがカーツ氏とルーカスは『帝国の逆襲』の製作中に袂を分かつこととなった。同作は製作スケジュールの遅延、予算の超過などのトラブルを抱えており、映画を完成させるべくルーカスは1,000万ドルの自費を投じ、カーツ氏は第2班の監督としても作品に携わることとなっていた。
しかし映画が完成する以前にカーツ氏はプロデューサーの職を解かれ、後任者には、のちに『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』(1983)でプロデューサーを務めるハワード・カザンシャンが就任。その後、カーツ氏は『ダーククリスタル』(1982)や『オズ』(1985)を手がけるも、のちに破産して映画界を去っている。
カーツ氏の訃報を受けて、ルーク・スカイウォーカー役のマーク・ハミル、初代チューバッカ役のピーター・メイヒューは追悼のコメントを発表している。
I’ve lost a lifelong friend. The world has lost a kind, wise, multi-talented artist & filmmaker whose contributions to cinema cannot be overstated. It was an honor to have worked with him & I know I am better man just for having known him.#RIPGaryKurtz pic.twitter.com/1tNRAgCGbq
— Mark Hamill (@HamillHimself) 2018年9月24日
マーク・ハミル
「生涯の友人を失いました。優しく、賢く、多才なアーティストでありフィルムメーカーを世界は失ったのです。どれだけ評価してもし過ぎることのない、そんな映画に貢献した人物です。彼と仕事をできたことを光栄に思いますし、彼と出会って、僕はよりよい人間になったと思っています。」
RIP Gary Kurtz. A great filmmaker and man has just passed. Without him there would have been no “force”. You will be remembered in the incredible films you made that touched the lives of millions. #ESB #starwars #americangraffiti @starwars pic.twitter.com/0D9RyP3DJH
— Peter Mayhew (@TheWookieeRoars) 2018年9月24日
ピーター・メイヒュー
「RIP ゲイリー・カーツ。最高のフィルムメーカーであり、最高の男がこの世を去りました。彼なくして“フォース”はなかったでしょう。あなたの作った、そして数えきれないほどの人々が観た素晴らしい映画で、あなたは思い出されることになるのです。」
映画史に残る傑作を生みだした才能に思いを馳せながら、その仕事に改めて触れることとしたい。
Sources: Variety, Comicbook.com, Mark Hamill, Peter Mayhew