【ネタバレ】『ゴーストバスターズ/アフターライフ』あの大御所のカメオ出演はどう実現したのか? ─ 演じた役も解説

この記事には、『ゴーストバスターズ/アフターライフ』のネタバレが含まれています。
まずは『ゴーストバスターズ/アフターライフ』に登場した“思いがけないキャラクター”を明かそう。その名もイヴォ・シャンドア。とは言ってもピンと来ない方がいて当然だろう。イヴォ・シャンドアの歴史は第1作『ゴーストバスターズ』に遡る。
超常現象の歴史を説明するイゴン・スペングラー博士(ハロルド・レイミス)によると、第一次世界大戦後、世間に絶望した設計者・医師のシャンドアは、1920年にゴーザ崇拝の為の秘密結社を組織。門の神・ズールに取り憑かれたディナ・バレット(シガニー・ウィーバー)が住む高層マンションを設計したシャンドアは生前、このマンションの屋上で100人以上の信者と共に世界の終わりが来ることを祈る儀式を行ったとして知られている。シャンドアの“死後”、彼が祈った“世界の終わり”が、『ゴーストバスターズ』で描かれた1984年に到来したのだ。なお、『ゴーストバスターズ』劇中では名前のみの登場で、姿を見せてはいない。
そして『アフターライフ』では、時が巡り“世界の終わり”が再び訪れることになった。驚くべきは、死んだと思われていたシャンドア本人が息を吹き返したこと。フィービー(マッケナ・グレイス)やトレヴァー(フィン・ウルフハード)たちが、屋敷の近くにあるシャンドア鉱業会社(Shandor Mining Co. )を訪れた際、タンクのような透明な棺に収められ、目を閉じていたシャンドア。しかし、破壊神・ゴーザの復活にあわせて、まるで眠りから覚めたかのように生き返ったのだ。
そこで、シャンドアに扮しているのが、J・K・シモンズであることに気がついた観客も少なくないだろう。英Empireでは、ジェイソン・ライトマン監督が、シモンズが出演するに至った経緯を明かしている。もっとも、本作が初タッグだったわけではないライトマン監督とシモンズ。2人の再会は、家族がサンクスギビングデーに一堂に会するのと同じように、ごく自然なものだった。
「J・K・シモンズとは『サンキュー・スモーキング』(2005)のオーディションでお会いできたことがとても幸運でした。そこでの出会いが、『JUNO/ジュノ』(2008)や『マイレージ、マイライフ』(2009)とか、これまで私が作ってきた全てに繋がったんです。私たちは繋がっていたので、彼が今作に出るのは当然のことでした。」

シモンズといえば35年以上のキャリアを持ち、『セッション』(2014)では鬼教官役でアカデミー賞を受賞するなど、ハリウッドでも大御所に分類される俳優。シャンドアは重要なキャラクターではあったものの、登場して一言だけ話し、破壊神・ゴーザに切り裂かれてしまうという、出落ち的役割だった。しかし、ライトマン監督によれば、シモンズは演じるキャラクターの運命を知った上で出演を了承したという。シモンズの懐が深い人柄が知れるというものだ。
ちなみに、シャンドアを容赦なく引き裂いたゴーザを演じたのは、『トロン: レガシー』(2010)や『リチャード・ジュエル』(2019)などで知られるオリヴィア・ワイルド。そんなゴーザの引き裂きシーンは、CGによって後から加えられたものではなく、実際にシモンズの人形を製作し、引き裂いては糊で固めてやり直すという、地道な作業によって完成したというから驚きだ。ライトマン監督は同シーンの製作について「ワイルドで最高でした」と語った。
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Source: Empire