『GODZILLA ゴジラ』初代俳優・宝田明のカメオ出演、なぜカットされたのか ─ 監督「最大の後悔だ」

ハリウッド版『GODZILLA ゴジラ』(2014)では、ある大御所俳優が残念ながら出番をカットされていたことが知られている。1954年製作、初代『ゴジラ』主演俳優の宝田明だ。『ゴジラ』で主人公の尾形秀人を演じた宝田は、『モスラ対ゴジラ』(1964)や『怪獣大戦争』(1965)『ゴジラ FINAL WARS』(2004)などシリーズの作品にたびたび登場。本作や続編『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』(2019)の劇場公開時には、プロモーションに参加して作品を盛り上げてきた。
監督のギャレス・エドワーズによると、宝田が『GODZILLA ゴジラ』で演じていたのは日本の入国審査官役。物語の前半、アーロン・テイラー=ジョンソン演じる主人公フォード・ブロディが日本を訪れる場面に登場していたという。米Business Insiderにて、監督は「(映画の)撮影初日に撮りました。最高の初日、最高のファーストショットだと思いましたよ」と振り返っている。ところが、結果的に宝田のシーンはカットされることになった。
「なるべく早く冒険を始めるように、怪獣を登場させるようにという声が多かったんです。だから、映画の前半にはいろんなことを用意していたんですが……(宝田のシーンは)最後まで粘ったんですよ。それでも試写をやった時に、もっと短くすべきだということで、最終的にカットしなければいけなくなったんです。」
Special photo from the #Godzilla set. Thanks to all the Godzilla fans for your support. pic.twitter.com/xGZQ5x0m7V
— Legendary (@Legendary) March 27, 2013
宝田のシーンを削除したことについて、ギャレスは「ゴジラを愛する者として一番つらかった」「最大の後悔だ」と語っている。それでもカットせざるを得なかったのは、自分の力だけでコントロールできない大作映画ゆえの悲劇でもあったのではないか。監督は「映画を作ると、作品に入らないシーンや良いアイデア、ショットがたくさん出てくるもの。作品としてそうしなければならないんです」と語る。
カットを決めたあと、ギャレスは宝田に手紙を書いたとのこと。その後、宝田が出演したトーク番組を見る機会もあったようだ。「彼は本物の紳士。きっと理解してくださったと思っています」と語るギャレスは、「だけど、あれは製作中に起こった一番恐ろしい出来事でしたね」とも口にしている。
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Source: Business Insider