なんだか気になる!何故このオススメ『韓国映画』厳選3作は心に残る作品なのか?

ドラマ
「春夏秋冬、そして春」
鬼才として知られるキム・ギドク監督。「悪い男」「魚と寝る女」など、刺激が強くグロテスクな作品が印象的ですが 、珍しく(?)全体を通して静かに描きあげたのがこの「春夏秋冬、そして春」。
これは”春、夏、秋、冬”という季節と人間の”幼少期、少年期、青年期、壮年期”とかけて映し出したものです。一年の流れが人間の人生と似ているのか、人生が季節のようなものなのか・・・そんなことを観ている途中に考えてしまいます。
作品は至極静か、ゆったりしたもの。舞台も人里離れた、湖に浮かぶお寺。台詞もほとんど無し、登場人物もわずか。眠い時の観ると絶対に眠くなること間違いなし。私たちは映像から主人公の気持ちを読み取らなければいけません。
とことん静かに進められる作品ですが、人が感じる様々な葛藤や壁が描かれています。”恋をするということ”、”罪を犯すこと”、”償うということ”。人は間違いを犯すこともあり、人と出会い、物事を感じ、そして生き続ける。”輪廻転生”や”一人一人の人生”といったものを、キム・ギドク監督は描きたかったのかもしれません。とても美しく幻想的で、情緒に溢れた まるで詩や絵画のような映画だと思います。
まとめ
過激で暴力的な描写が多いものもあれば、官能的な描写が多いものもある。と思えば芸術作品のような映画もある。監督や作風は違えど、韓国映画には”生”の生々しさがどれも色濃く反映されている気がします。その”生”が時に重苦しく、時に美しく 絶妙なバランスで描かれているところが 独特の”韓国映画の余韻”に繋がっているのではないかと。
スピード感と重苦しい雰囲気が癖になるサスペンス、官能的で情熱的なラブストーリー、今回ご紹介できませんでしたが クスッと笑えて若者文化を知ることができるコメディや トラウマになりそうなクオリティのホラーまで。韓国映画の世界、ぜひ堪能してみてください。