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「ゲーム・オブ・スローンズ」デナーリス役、結末への怒りは「完全に理解できる」 ─ 撮影時に抱いた複雑な心境

ゲーム・オブ・スローンズ 第七章:氷と炎の歌
©2020 Home Box Office, Inc. All rights reserved. HBO® and related channels and service marks are the property of Home Box Office, Inc.

2010年代を代表するファンタジー巨編「ゲーム・オブ・スローンズ」(2011-2019)が完結してから約2年。デナーリス・ターガリエン役を演じたエミリア・クラークが、賛否両論を招いたエンディングについて再び口を開いた。撮影当時に抱いた複雑な心境は、今も鮮明に残っているようで……。

この記事には、「ゲーム・オブ・スローンズ」のネタバレが含まれています。

ゲーム・オブ・スローンズ 最終章
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2011年に始まった「ゲーム・オブ・スローンズ」では、鉄の玉座をめぐる名家同士の争いが描かれた。各エピソード、各シーズンで波乱の展開が訪れ、世界中が固唾を呑んで見守ったエンディングでは賛否両論を招く衝撃の結末が描かれた。完結後の余波は大きく、放送終了直後には、作り直しを求める署名運動まで巻き起こった

エミリアが演じたデナーリス・ターガリエンは、もっとも意見を分けた描写の中心人物。ターガリエン家に伝わるドラゴンの末裔として、王位を取り返すために王都キングスランディングを目指してきたデナーリスは、道中で奴隷の解放やジョン・スノウとの恋、死者の軍団との戦いなど、紆余曲折を経た。そして最終シーズン、デナーリスは苦労の末に王都に到着するも、ラニスター家に側近を無残に処刑されてしまい、都を焼き払ってしまう。我を失い暴走を続けるデナーリスは、ジョン・スノウに刺される形で死を迎えてしまったのだ。

エミリアは、完結から約1年が経った2020年、エンディングが記された脚本を読んだ時の複雑な心境を赤裸々に明かしていた。「ジョン・スノウが殺しに逃げたことに腹が立った」と。そしてこのたび米ポッドキャストHappy Sad Confusedにて、デナーリスが辿った結末への葛藤を改めて語ったのだ。

ファンが怒った理由はわかります。完全に理解できます。けど俳優としては、共通の認識を持っていないことには、10年も血と汗と涙を流したキャラクターに正義をもたらすことはできかったんです。だから、“分かりました。やれば良いんですよね。腹は立ちますけど”というようには振る舞いませんでした。上を向かなければいけませんでした。」

こう話すエミリアにとって「ゲーム・オブ・スローンズ」での10年は、今でもかけがえのない経験として胸にしまってあるようだ。米The Hollywood Reporterでは、「撮影していた時に私自身が経験していたことには、たくさんの感情が今も残っています」と語っている。「ひとつの場面を観ただけでも、“ああ、あの時はあんなこともこんなこともあったな”と感じますよ」。また、共演者について「死ぬまで友だちでいつづけます」と話した上で、「美しい思い出です」と10年間を振り返った。

世界中のファンから寄せられた期待を打ち砕く形で、デナーリスは悲劇を辿ってしまったものの、ターガリエン家の物語はこれからも続く。300年前のウェスタロス大陸を舞台に、ターガリエン家のルーツに迫るドラマ「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン(原題:House of the Dragon)」が製作されているのだ。自身の役目を終えたエミリアは、「安心して見れます」と一歩引きながら、同作への期待を寄せている。

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Source: Happy Sad Confused,The Hollywood Reporter

Writer

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SawadyYOSHINORI SAWADA

THE RIVER編集部。宇宙、アウトドア、ダンスと多趣味ですが、一番はやはり映画。 "Old is New"という言葉の表すような新鮮且つ謙虚な姿勢を心構えに物書きをしています。 宜しくお願い致します。ご連絡はsawada@riverch.jpまで。