「ゲーム・オブ・スローンズ」女優、シーズン6の過酷な撮影に「人生最悪の日」 ─ サーセイの拷問、「10時間ずっと水責めだった」
ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」シリーズに出演した女優が、当時の過酷な撮影を振り返った。シーズン5〜6に登場したセプタ・ユネラ役を演じたハンナ・ワディンガムだ。
この記事には、「ゲーム・オブ・スローンズ」シーズン6までのネタバレが含まれています。
鉄の玉座をかけた名家どうしの壮絶な戦いが繰り広げられたドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」。信念を貫き通し、不幸な運命を辿った登場人物は数知れない。ワディンガムが演じたセプタ・ユネラもそのひとりだ。
ジョナサン・プライス演じる〈七神正教〉の狂信派〈雀〉の指導者ハイ・スパロウの下に仕えた修道女のセプタは、神に背く罪を犯して投獄されたサーセイに“告白”を強く促した。しかし結果は、サーセイによる大聖堂爆破により、〈雀〉やタイレル家らは殲滅。そんな中、セプタ・ユネラだけはサーセイとマウンテンの拷問を受けて非業の最期を迎えた。
サーセイによる残虐な仕打ちの撮影を、このたび米Colliderにて振り返ったワディンガムは、「彼女(ユネラ)はマウンテンにレイプされるはずだったんです」と当初の筋書きを明かしている。しかし、このアイデアには多くの反対意見が出たといい、劇中で見られたシーンへ変更されたという。
「たぶん、私がベルファストに飛行機で向かっている間に変えられたんだと思います。というのも、その時にウェットスーツが必要になるという連絡を受け取ったので。最初は違うものが送られてきたと思いました。案の定、現場へ着くとウェットスーツを着させられて、“その理由は?”と(製作陣に)尋ねたら、“代わりに水責め尋問するんだ”って。」
拷問シーンが水責めに変更されたことを知らされないまま撮影に挑むことになったワディンガムは、「大きなストラップで木のテーブルに固定されました」と、劇中で見られた通りの状況を思い起こす。暗い拷問部屋で全身を拘束されたウネラだが、なんとワディンガムはこのシーンの撮影に10時間も挑んでいたという。「お産を除いては、間違いなく人生最悪の日でした」。当時の心境を振り返るワディンガムは、サーセイを演じたレナ・ヘディの様子にも触れながら、撮影現場をさらに事細かに語る。
「レナはずっと私の顔に液体を注ぎ続けることが不快だったと思いますし、私も我を忘れていました。しかし、ああいう状況では、こう考えなければいけません。“従ってやりきるか、あるいは怖気づいて、こんなの契約に無かった云々と訴えるのか”と。そのあと面白いことに、一日ぶっ通しで撮影が終わった後、監督のミゲル・サポチニクたちが、紅茶とサンドウィッチを持ちながら私のところを通り過ぎて、“やあ、大丈夫かい?”と言ってきて。私は“いや、あまり”って感じでした。」
“我を忘れていた”と語ったワディンガムだが、実際にテレビで拷問を受ける自分の姿を見て初めて悟ったこともあったのだとか。「水で閉所恐怖症になったなんて気づきもしませんでした」とワディンガム。「カメラが役者の顔に向けられて、役者は水びたしにされる。カメラに向かって(役者は)顔を上げていて。私はひどくパニックに陥りました。10時間ずっと水責めにされて、使われたのはたった1分半だったので、誰かに相談しにいったほどでした」。
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Source: Collider