Menu
(0)

Search

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』冒頭のピーター・クイル、実は人形だった

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3
© 2023 MARVEL

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』は、再建されたノーウェアにおけるガーディアンズの面々の様子から幕を開ける。予告編などにも使用されている、ネビュラがスター・ロード/ピーター・クイルを抱え、一同が横並びに歩くシーンがそれだ。

実は、このシーンでネビュラが抱えているのはクリス・プラット本人ではなく、精巧に作られた“ピーター・クイル人形”だった。監督のジェームズ・ガンがSNSにて明かしている。

この記事には、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』冒頭シーンに関する言及が含まれています。

この投稿をInstagramで見る

James Gunn(@jamesgunn)がシェアした投稿

映画冒頭、ロケットがピーターのZuneを使ってレディオヘッドの「Creep」を聴き、口ずさみながらノーウェアを歩いていると、最愛のガモーラを失った悲しみに暮れているピーターが、酒に酔っ払ってロケットに絡んでくる。しかしそれもつかの間、ピーターは酔いつぶれて気を失ってしまうのだ。ドラックスらメンバーに心配され、ネビュラに抱え上げられて、ピーターは自室のベッドに運ばれる……。

ガン監督のInstagramでは、撮影現場でネビュラ役のカレン・ギランが“クイル人形”を抱える様子の映像が公開されている。あまりに本人そっくりの完成度には、カレンも、クイル役のクリス・プラット自身も最初は戸惑っている模様。顔をアップで撮っても本人と見まがうほどの精巧さ、そのうえ呼吸しているかのように胸が上下する仕掛けもついているのだから、製作チームのすさまじい技術には目を見張るほかない。重量は35ポンド(約16キロ)だという。

このクオリティには、編集担当のフレッド・ラスキンも「このシーンの編集を始めて2週間後くらいに、(クイルを吊っている)ワイヤーはどこにあるのかと聞いてきた」とガン監督。スタッフさえもこれが人形とは思わず、クリスをワイヤーで吊り上げ、カレンが抱える演技をしているものと思い込んでいたのだ。

ちなみに『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』(2021)でも実写撮影にこだわったガン監督は、今回もなるべくCGを使わないよう求め、なんと本作は「一本の映画に使用されたメイク装具の数」の世界記録を更新。言わずもがな、“クイル人形”のメイクもそのうちのひとつだ。一見するとCGたっぷりの大作映画だが、実は細部まで職人の仕事が詰まっているのである。

映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』は公開中。

Source: James Gunn, The Credits

Writer

アバター画像
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。