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『グランド・イリュージョン』監督、続編実現したら「マジックを実物で撮りたい」 ─ 人形劇「ダーククリスタル」で感銘

グランド・イリュージョン
© Summit Entertainment 写真:ゼータ イメージ

奇術師4人がマジックを駆使して計画に挑む犯罪映画『グランド・イリュージョン』(2013)のルイ・レテリエ監督が、さらに目を見張るイリュージョンの実写撮影に意欲を燃やしている。米DiscussingFilmのインタビューにて、レテリエ監督が再登板への意欲を匂わせた。

『グランド・イリュージョン』シリーズは、“フォー・ホースメン”と呼ばれる4人のマジシャンが大がかりなマジックショーを披露、鮮やかなトリックで捜査官を騙して犯罪に挑む物語。『グランド・イリュージョン』と続編『グランド・イリュージョン 見破られたトリック』(2016)を経て、第3作の企画が進行中と報じられている。

『見破られたトリック』では監督のバトンをジョン・M・チュウに託したレテリエ監督だが、自ら手がけたダークファンタジー人形劇「ダーククリスタル: エイジ・オブ・レジスタンス」(2019)を経て新たなチャレンジに臨みたい構えだ。パペットを駆使しての実写撮影を「すごく勉強になった」と振り返り、「もしも『グランド・イリュージョン』の新作やマジックの映画をやるとしたら、ぜひ実物を使った特殊効果でやりたい」と話したのである。

キャラクターだけでなく、画面上のあらゆる要素が人力の操演で表現された「ダーククリスタル」だが、ここでレテリエ監督が回想するのは、王女ブレアが訪れた図書館で本や紙が飛び回るシーン。「背景はCGでしたが、紙や本、飛んでいるものはすべてパペットです。棒を持った人たちがセットの下を走り回っていたんですよ」。特に監督が面白がったのは、人力ゆえに、コンピュータではそうそうありえない“想定外”が生じることだ。「失敗して本がぶつかってしまう、それが本物らしさを生み出してくれるんです」

実際のところ、レテリエ監督が『グランド・イリュージョン』第3作に復帰するかどうかはまだわからない。2020年4月の第一報では、シリーズのメインキャストであるジェシー・アイゼンバーグ、ウディ・ハレルソン、デイブ・フランコ、アイラ・フィッシャー、マーク・ラファロ、モーガン・フリーマンらの再結集が目指されていること、脚本は『アメリカン・ハッスル』(2013)『オンリー・ザ・ブレイブ』(2017)のエリック・ウォーレン・シンガーが執筆することが伝えられたものの、監督の名前には言及されなかったのだ。

その一方、2020年5月、レテリエ監督はNetflix映画『ブライト』(2017)の続編に契約交渉中とも報じられた。こちらは奇術ではなく魔法の登場するファンタジーだが、現在の監督は「今後のプロジェクトにはすべて(実物の特殊効果を)取り入れるつもり」とやる気満々。もしかすると、『ブライト』続編でその意欲が炸裂することになるのかも?

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Source: DiscussingFilm

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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