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『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』解雇のジェームズ・ガン監督、新作ホラー映画が2018年11月に米国公開決定

ジェームズ・ガン
Photo by Gage Skidmore https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/28557194032/

映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズのジェームズ・ガン監督による新作ホラー映画(タイトル不明)が、2018年11月30日に米国公開されることがわかった。ソニー・ピクチャーズによって確認された情報であると米ScreenRantが報じている。

ジェームズ・ガン
Photo by Gage Skidmore https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/28557194032/

2018年7月、ガン監督はポップカルチャーの祭典「San Diego Comic Con 2018」におけるソニー・ピクチャーズのプレゼンテーションに登場する予定だった。しかしその直前である7月20日、過去の不適切なツイートによって『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Vol.3(邦題未定、原題:Guardians of the Galaxy Vol.3)』から監督が解雇されることが決定、イベントへの登壇は見送られたのである。ガン監督のTwitterには、イベントにてなんらかの企画が発表されることが示唆されていた。

このたび米国公開が発表された新作ホラー映画は、イベントにて発表されるはずだった作品だとみられる。上記のツイートが投稿されて以来、日本のコミック『ベルセルク』の映画化ではないか、ゲーム『Bloodborne』ではないか、いやコミック『Nameless(原題)』ではないかといった予想が広がっていたが、その真相は明らかになっていないままだ。

ひとつ留意しておきたいのは、ソニーによって発表されているのは本作の米国公開日と、ジェームズ・ガンが携わっていることのみだということだ。すなわち、ガン監督が本作のメガホンを自ら取ったのか、それとも製作総指揮やプロデューサー、脚本家として関わっているのかは定かでない。たとえば米Comicbook.comは「監督作品ではなさそうだ」として、ガン監督の盟友であるデヴィッド・ヤロヴェスキー監督、エリザベス・バンクス主演によるホラー映画ではないかと予想しているのだ(ちなみにヤロヴェスキー監督は“Guardian’s Inferno”のミュージックビデオを監督した人物である)。

しかし『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』(2017)のあと、ガン監督が極秘裏に新作に着手していた可能性も決して否定できないだろう。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズに携わって以降、ガン監督は『サラリーマン・バトル・ロワイアル』(2016)の脚本を除き、ディズニー/マーベル以外の作品にはほぼ関わっていない。『Vol.3』の制作を控えた時期に、自身のルーツであるホラー映画を手がけていても不思議ではないはずだ。

なお『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Vol.3』をめぐっては、ディズニー/マーベルはガン監督を復職させない意向を強めている。ガン監督による脚本は使用されるとの証言もあるが、のちに改稿される可能性が高いということだ。ディズニーとガン監督は和解案について交渉中だとされており、監督は依然として非常にデリケートな状況にあるとみられる。
しかしそんな中にあって、ガン監督の携わるホラー映画の米国公開をソニーが決定したことは、「大手映画スタジオが監督に興味を示している」と報じられたことを裏づけるかのようでもあるだろう。問題の渦中にある人物の新作を見送るのではなく、あえて2018年秋に劇場公開するという方針には、少なからずスタジオの意向が表れているといっていいはずだ。

ジェームズ・ガン監督による新作ホラー映画(タイトル不明)は2018年11月30日に米国公開予定。続報および日本公開に関する情報を楽しみに待とう。

Sources: SR, Comicbook.com
Eyecatch Image: Photo by Gage Skidmore

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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