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『ゴジラvsコング』に『シン・ゴジラ』の影響アリ、『ゴジラvsデストロイア』なども

ゴジラvsコング
© 2021WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. & LEGENDARY PICTURES PRODUCTIONS LLC.

ハリウッド版『GODZILLA ゴジラ』シリーズの最新作である『ゴジラvsコング』は、過去作『GODZILLA ゴジラ』が本多猪四郎版『ゴジラ』(1954)を参照し、『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』(2019)が“平成VSシリーズ”を思わせる怪獣映画愛にあふれた仕上がりとなったのに続き、東宝怪獣映画へのリスペクトを捧げた作品になっているようだ。

美術監督を務めるトム・ハンモックとオーウェン・パターソンは、米Colliderの取材にて、本作のために過去のゴジラ映画30作とキングコング映画7作を鑑賞したことを認めている。ゴジラとキングコングの対決をどう描くのか、シリーズならではのイースターエッグ(小ネタ)をいかに登場させるかを学んだそうだ。

トム&オーウェンによると、『ゴジラvsコング』で特に影響を受けた作品は『ゴジラvsモスラ』(1992)『ゴジラvsデストロイア』(1995)、そして『シン・ゴジラ』(2016)の3作。本作では、「怪獣たちを人間世界に登場させる際、そのスケール感を見失わない」というコンセプトを重要視したからだという。それにしても、ゴジラとキングコングが対決した『キングコング対ゴジラ』(1962)が挙がっていないのは意外だが、挙げるまでもないということか、それとも別のアプローチを選んだということか。

報道によると、本作のキーワードとなるのは「地底の空洞(Hollow Earth)」。研究機関・モナーク(MONARCH)は、もともと怪獣がやってきたとみられる地底に怪獣を送り返す任務に挑むのだが、その空洞部には髑髏島の10倍にも相当する生態系が存在するとの設定だ。製作チームは新たな怪獣を登場させるため『キングコング:髑髏島の巨神』(2017)に回帰。スティーブン・スピルバーグ監督『宇宙戦争』(2005)や『エイリアン4』(1997)、そして古代文明を参照したという。

ちなみに予告編では、ゴジラとキングコングが空母の上で殴り合ったり、ネオン輝く香港の街で戦ったりと、観る者の目を引く印象的な舞台も登場している。劇中にはキングコングに有利なジャングルも登場するというが、アダム・ウィンガード監督やトムが早くから望んだのは「今までにゴジラやキングコングが戦ったことのない場所」だったという。怪獣映画ファンがいまだ見たことのない環境での対決とあっては、ゴジラとキングコングの戦い方も従来とは違うはず。かねてよりアクション映画への愛情が深いというウィンガード監督の演出にも期待大だ。

映画『ゴジラvsコング』は2021年5月14日(金)に全国公開予定。

Source: Collider

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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