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【インタビュー】『ハロウィン KILLS』ジェイミー・リー・カーティスによるローリーの最期案とは? ─ アリソン役、作品への準備は「忘れること」

ハロウィン KILLS
(C)UNIVERSAL STUDIOS

“The Halloween Night Isn’t Over Yet”。ジョン・カーペンターによる同名の傑作映画を現代に蘇らせた3部作の2作目、『ハロウィン KILLS』が日本公開を迎えた。

2018年に公開された『ハロウィン』では、1978年の1作目から40年後を舞台に、ブギーマンことマイケル・マイヤーズとローリーの壮絶な戦いが描かれた。死闘の末、ローリーはブギーマンを家の地下室に閉じ込めることに成功。そこに火を放ち、ローリーはマイケルとの因縁の対決に終止符を打った。しかし、悪夢は終わっていなかったのだ。『ハロウィン KILLS』では、まさかのマイケルが業火の中から生還。再び解き放たれた殺人鬼が町を恐怖に陥れる……。

『ハロウィン』(1987)がデビュー作となった名優、ジェイミー・リー・カーティスがもちろんローリー役として続投。その孫、アリソン役を演じているのは前作に引き続き、「オレンジ・イズ・ニュー・ブラック」(2013-2019)「ブルーブラッド 〜NYPD家族の絆〜」(2010-)など数々の作品に出演し、活躍の場を広げている新進気鋭の俳優、アンディ・マティチャックであるそんな名優と気鋭俳優が、THE RIVERのインタビューに応じてくれた。作品への準備方法から、マイケル・マイヤーズ役俳優の裏側など、カーティスによるローリーの最期案、そして最終作『Halloween Ends(原題)』などについて話している。ふたりの軽妙な掛け合いにも注目だ。

忘れることこそ最善の準備

ハロウィン KILLS
(C)UNIVERSAL STUDIOS

──現代社会にも通じるような題材が描かれており、非常に野心的な作品に感じました。おふたりは本作に出演する上でどのような準備をなされたのでしょうか?

ジェイミー・リー・カーティス:本作の素晴らしいところは、前作の終わりから物語が始まること。だから、あの瞬間に戻ることが出来れば、この映画の準備は整ったと言えるわけです。前作の終わりと同様に、トラックの荷台から始まったので、それ自体は簡単なことでした。それと役者というのは、撮影のときに初めて知ることが大切。だから準備としての最善の方法は、忘れることかもしれません。“自分が誰なのか、そこになぜいるのか”について理解したら、あとは忘れて臨むべきでしょう。

──つまり、本作のように物語が完全に繋がっている場合、情報を最小限に抑えることでより自然な反応・演技をすることが出来るというわけですね。アンディさんはいかがでしょうか?

アンディ・マティチャック:彼女の言う通りだと思います。 ジェイミーが話していたように、前作の終わりと全く同じ場所から撮影するという贈り物をいただきました。この映画はとても混沌としていて、強烈な作品なので、流れに身を任せながら役を演じることで心から楽しむことが出来るのです。アリソンというキャラクターは、前作で起きた出来事に反応し、そこから新たな情報と向き合っていくので、脚本を読んだあとは、忘れることが準備としては最も適切だと思いました。

マイケル・マイヤーズ役俳優の裏側

ハロウィン KILLS
(C)UNIVERSAL STUDIOS

──“流れに身を任せる”ということですが、マイケル・マイヤーズについてはいかがでしょうか。謎に包まれた殺人鬼であるわけですが、実際の撮影現場では、マイケル・マイヤーズを演じている俳優はほかの役者たちとはあえて孤立させられていたのでしょうか?

ジェイミー:ジェームズ・ジュード・コートニーがマイケル・マイヤーズ役を今回は演じているのですが、彼の素晴らしい仕事ぶりについては、アンディから話させたいと思います。まずは、1978年の映画を作ったときについて振り返らせてください。ニック・キャッスルがマイケル・マイヤーズを演じていたのですが、そのとき彼には妻とふたりの子供がいました。つまり、“マイケル・マイヤーズがマイケル・マイヤーズになる前のこと”だったわけです。ジョン・カーペンターの友人で、“マスクをかぶるよ”と彼が言って演じることになっただけなんです。映画が公開されてから、マイケル・マイヤーズはより壮大な存在と化したわけなんですよ。

アンディ:ジェームズは本当に素晴らしい形で役を受け止めていました。この映画への出演が決まったときは、“彼は殺人鬼だから距離を置こう”と強く意志を固めていたんですが、2秒ぐらいでそれは終わってしまったんです。それというのも、ジェームズとはじめて会ったとき、彼はとにかく温かくて、優しくて、親切で、ポジティブで、エネルギッシュな方だったからです。マイケル・マイヤーズを演じている俳優だと気づく前にはすでに親友になっていましよ(笑)。

ジェイミー:本当のことを言うと、彼はとにかく役に真剣に向き合っていました。

アンディ:セットにいるときの彼には本当に衝撃を受けました。彼は撮影の合間、マスクを外さないんです。正直なところ、撮影で最も恐怖を感じたのは、撮影準備で待機しているときでした。みんなで冗談を言い合っていて、あまり気にしていなかったのですが、ふとした瞬間に周りを見渡すと、マイケル・マイヤーズが影に潜んでいたんです。“そこにまだいる!”と驚き、“ジェームズ、何をしているんですか?”という感じでしたよ。ただ、それでも彼は動こうとしませんでした。彼はとても瞑想的な方で、マイケル・マイヤーズを演じているときは、その世界に入り込んでいます。それがマイケル・マイヤーズという存在をさらに効果的なものにしているのだと思いました。

ローリーの最期案

ハロウィン KILLS
(C)UNIVERSAL STUDIOS

──本作を撮影しているときで最も記憶・印象に残っている瞬間について教えてください。

アンディ:ジェイミー、同じところを思い浮かべていませんか?

ジェイミー:たしかに。同時に答えられますよ。

アンディ:じゃあ、いきますよ。1…

ジェイミー&アンディ:2…3…トラックの後ろ(笑)。

アンディ:前作の最後のシーンは、ローリー、カレン、アリソンがトラックの荷台に乗っているところで、それが私たちが一緒に映る最後のときでした。その時の撮影方法は、デヴィッド・ゴードン・グリーンがカメラを持ちながら横に隠れていて、車で行ったり来たりするというものだったんです。とにかく静かで沈んだ雰囲気でしたが、ふたりの女性に囲まれて力強く感じられた瞬間でもありました。そして本作に繋がっているわけですが、ここからはジェイミーからお願いします。

ジェイミー:トラックの荷台に戻ると、そこには娘と孫娘に囲まれたローリーがいました。彼女を信じず、遠ざけ、彼女を狂っていると非難したふたりの女性が、いまトラックに一緒に乗っているわけです。もしも続編を作らず、ローリーがトラックの荷台で死んでいたら、ローリーは幸せな最期を迎えられたと思うのです。いま自分の周りにいる家族を守るために戦って死ぬことが出来たわけですから。そうしたら美しいエンディングになっていたでしょう。

余談ですが、私たちは深夜に血まみれになっていました。それは水で、もちろん冷たく、あらゆる要素にさらされていて、小雨が降っていて、さすがに気持ちのいいものではありませんでした。ただ、この女性たちと再び一緒にいると、とても温かい気持ちになり、私にとってはとても感動的な瞬間でした。

アンディ:ジェイミーに質問があります。もしも消防車が通らなかったら、ローリーは怪我で死んでいたと思いますか?

ジェイミー:そのまま幸せな気持ちに包まれながら、失血死してしまったのではないでしょうか。消防車が来たことで、彼女は再び立ち上がらなくてはならなくなりました。いずれにせよ、ローリーには年老いて病院で酸素吸入をするよりも、そんなふうに最期を迎えてほしいと思います。

──少しふざけた質問になりますが、マイケル・マイヤーズがほかのホラー・ヴィランと戦う可能性はあると思いますか?

ジェイミー:ドナルド・トランプのお尻を蹴り上げると思います。彼の大きなお尻を。マイケル・マイヤーズは彼を昼食にするでしょう。ただホラー・ヴィランでいうと、アンディの方が詳しいですよね?(笑)。

アンディ:ハハハ。フレディ・クルーガーと戦う姿は見てみたいですね。きっと面白い戦いになると思いますよ。

3部作・最終章の行方

ハロウィン KILLS
(C)UNIVERSAL STUDIOS

──本作では、マイケル・マイヤーズにトラウマを植え付けられた群衆の怒りが描かれており、個人的には恐怖心を感じるだけでなく、胸が張り裂けるような気持ちにもさせられました。おふたりは本作を観終えた観客にどんな感情を抱いて欲しいですか?

ジェイミー:全ての感情を抱いて欲しいです。この類の映画の最大の魅力は、観客の感情を刺激することでしょう。1作目は家族の悲劇を乗り越える物語で、2作目は町全体の悲しみを描いていました。そして最後の映画は、さらにエモーショナルな作品したいと思っています。とにかく全てを感じ取ってください。

アンディ:あなたの反応こそ、私がすべての観客に感じて欲しいと望むことです。

──次回作『Halloween Ends(原題)』は、エモーショナルな作品になるとのことですが、何か中身について教えていただくことは出来ませんか?

アンディ:これはジェイミーに任せました。

ジェイミー:なんで!なんでよ!

アンディ:ハハハ!

ジェイミー:私が言えることは、3部作の最終作は、人々に大きな刺激を与えるということです。その中には怒りを覚える人もいるでしょうし、信じられないほど感動する人もいるでしょうし、戸惑う人もいるでしょう。3部作の結末は、デヴィッド・ゴードン・グリーン、ダニー・マクブライド、スコット・ティームスらの脚本家が最終的に物語を語る上で、非常に具体的なステートメントとなっています。そこにはアンディや、私の想いも少しばかり込められているはず。これは非常に具体的な選択であり、とにかく大胆で刺激的な作品になると思いますよ。

『ハロウィン KILLS』は公開中。

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Writer

Minami
Minami

THE RIVER編集部。「思わず誰かに話して足を運びたくなるような」「映像を見ているかのように読者が想像できるような」を基準に記事を執筆しています。映画のことばかり考えている“映画人間”です。どうぞ、宜しくお願い致します。

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