【まさか】『スター・ウォーズ』スピンオフ『ハン・ソロ』に、ロン・ハワード新監督版と旧監督版の2バージョンが誕生する可能性?

スター・ウォーズ』シリーズのスピンオフ(アナザー・ストーリー)作品『ハン・ソロ(仮題)』に、ロン・ハワード監督版と前任者のフィル・ロード&クリス・ミラー版の2バージョンが製作される可能性が浮上している。

ザ・ラップ誌によると、全米監督協会(DGA)のルールに適合した場合、フィル&クリス前監督が自身の意向に基づいたディレクターズ・カット版を製作できるというのだ。

『ハン・ソロ』監督降板劇、ここまでの経緯

2017年6月20日(現地時間)、本作『ハン・ソロ』に監督として携わっていたフィル・ロード&クリス・ミラー監督が“創作上の相違(creative difference)”を理由に降板することが発表された。その理由は諸説報じられたが、翌21日(現地時間)には後任者としてロン・ハワード監督の起用が発表されている。同監督を新たなリーダーとして、『ハン・ソロ』は7月10日に撮影が再開される予定だ。

しかし今回の降板劇は、実際に作品の監督としてクレジットされるのが誰の名前なのかという点が未だ判然としていない。ルーカスフィルムはハワード新監督を単独でクレジットする意向ではないかという声もあるが、すでに本撮影の4分の3以上が終了しているため、全米監督協会は3人の名前を監督としてクレジットするよう求める可能性もある。

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ところがザ・ラップ誌は、全米監督協会の定めたルールに適合した場合、フィル・ロード&クリス・ミラーの両名は、監督としてクレジットされなくとも『ハン・ソロ』のディレクターズ・カット版を製作することができると報じている。

思わぬ抜け穴、しかし……

ザ・ラップ誌は、全米監督協会のルールに以下のような記述があることを指摘している。

「予定されていた映画の本撮影の90%以上、100%未満を撮影した後に降板した監督には、ポストプロダクションにおいて創作的権利を表明する権限が与えられなければならない

ディレクターズ・カット版の製作において、何者も監督を妨げてはならない。映画産業において一般的に理解される表現として、監督には“編集における陰の存在”があってはならない」

ポストプロダクションとは、編集や再撮影など、本撮影の終了後に行われる映画の製作工程のことだ。もし『ハン・ソロ』の経緯が上記のルールに適合する場合、フィル&クリス両監督は、自らの意向に基づいた“ディレクターズ・カット版”を製作することができる。そして全米監督協会が定めている以上、ルーカスフィルムもそれを阻むことはできないのだ。これが現実となれば、『ハン・ソロ』には『スター・ウォーズ』史上初めての、異なる監督による“ディレクターズ・カット版”が誕生することになる。

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しかし、この“抜け穴”には思わぬ“落とし穴”があった。

まずは、フィル&クリス監督が全体の90%を撮影していたかどうかが問題となるだろう。降板時の報道では両監督が撮影したのは「全体の4分の3以上」とされていたが、2017年2月から6月下旬まで撮影が行われたものの、本撮影の期間はまだ3週間半を残していた。単純に期間だけでいえば全体の6分の5であり、90%には満たない。むろん問題は「二人がどれだけの素材を撮影していたか」ということだが……。

そしてこれこそが最大の落とし穴なのだが、ザ・ラップ誌は、もしフィル&クリス監督が『ハン・ソロ』のディレクターズ・カット版を製作したとしても、ディズニー/ルーカスフィルム側にはそれを劇場で上映する義務はないだろうと記している。『スター・ウォーズ』ブランドを重視し、それゆえ両監督を降板させたとみられるキャスリーン・ケネディ社長が、両監督によるディレクターズ・カット版の存在を認めるだろうか? 答えは本人に聞くまでもなさそうだ。

すなわちフィル&クリス監督による『ハン・ソロ』ディレクターズ・カット版は、“もしかすると完成するかもしれないが、存在しないことにされる可能性が非常に高い”という厳しい状況にある。もはや両監督の『ハン・ソロ』を期待していたファンは、「すでに行われた素晴らしい仕事に敬意を払」うと記したロン・ハワード新監督に期待したほうが良さそうだ。フィル&クリス監督が撮影したシーンの数々を、もしかすると完成版にも多数残してくれるかもしれない……。

映画『ハン・ソロ(仮題)』は2018年5月25日全米公開予定

 

Source: http://www.thewrap.com/heres-the-loophole-that-would-give-lord-and-miller-a-han-solo-directors-cut/
https://www.dga.org/~/media/E98E71412E1F4BB5B94AE0843C5CD8DE.pdf

About the author

1989年生まれ。THE RIVER編集部。わかりやすいことはそのままに、わかりづらいことはわかりづらいまま、少しだけわかりやすくしてお届けできればと思っております。

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