ディズニー実写映画『ヘラクレス』は2023年撮影予定、ガイ・リッチー監督が明かす ─ 製作は『アベンジャーズ』ルッソ兄弟、「実験的な作品に」と意欲

ディズニー実写映画版『ヘラクレス(原題:Hercules)』が、いよいよ2023年に撮影される見込みであることがわかった。英Screen Dailyが報じた。
本作は1997年の同名アニメ映画を実写化するもので、監督には同じくディズニーの実写映画版『アラジン』(2019)を成功させたガイ・リッチーが就任。このたびサウジアラビアの紅海国際映画祭に出席したリッチーは、『ヘラクレス』の進捗状況について「来年(2023年)じゅうには」と応答し、2023年内の撮影を目指していることを明らかにした。
実写映画版のプロデューサーは『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)監督のアンソニー&ジョー・ルッソ。脚本は『シャン・チー/テン・リングスの伝説』(2021)のデイブ・キャラハムが執筆し、ただいまリッチーが改稿作業にあたっているという。

ジョー・ルッソによると、実写映画版『ヘラクレス』はオリジナルの再現ではなく、「作風としても、実際としてもやや実験的」な作品になるとのこと。米Varietyにて、「(ディズニーには)ただの再解釈ではないものを期待されていて、ガイの実験精神はまさしく本作にぴったり」と語った。
「ミュージカルとして(オリジナルを)いかに翻訳し直すかという課題もあります。TikTokに慣れている現在の観客は、ミュージカルにどんなルックや雰囲気を期待するのか? 現代のミュージカルを実現するうえでは、それこそがとても楽しく、また私たちの限界を広げてくれることになるかもしれません。」
大きなミッションを背負っているリッチーだが、今はきわめて多忙の身。ジェイソン・ステイサム主演のスパイ映画『Operation Fortune: Ruse de guerre(原題)』と、ジェイク・ギレンホール主演のアクション・スリラー『The Covenant(原題)』(『The Interpreter』より改題)の2本が公開待機中のほか、監督作『ジェントルメン』(2019)のドラマ版で冒頭2話の監督を務めており、そちらの撮影が2022年11月に始まったばかりなのだ。
さらに、今後は『コードネームU.N.C.L.E.』(2015)でタッグを組んだヘンリー・カヴィル主演の歴史スパイ・アクション『The Ministry Of Ungentlemanly Warfare(原題)』の撮影が2023年2月に始まる予定。したがって、『ヘラクレス』は早くともその後の本格始動とみられる。
この恐ろしいスケジュールについて、リッチーは「できるだけ忙しくしていたい。映画を年に1本撮るのは慣れたので、年に3本撮りたいんです。好きでやっているんだし、それほど大変なことじゃない」と豪語。映画祭への参加も「朝4時に撮影を終えて、1時間後の飛行機に乗ってきました。ここで仕事をしたら飛行機に乗り、着いたらまた仕事です。時差ボケがひどくなければ楽しい」と話した。
オリジナルのアニメ映画『ヘラクレス』は、全知全能の神・ゼウスの息子であるギリシャ神話の英雄・ヘラクレスの物語に基づき、人間界で育ったヘラクレスが神に戻るまでの冒険を描いたファンタジー・ミュージカル。監督は『リトル・マーメイド』(1989)『アラジン』(1992)のジョン・マスカー&ロン・クレメンツが務めた。
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Sources: Screen Daily, Variety, Netflix