『ハリー・ポッター』新作ゲーム『ホグワーツ・レガシー』トランスジェンダーの設定が可能に ─ 包括性の実現に向けて

『ハリー・ポッター』シリーズの魔法界を舞台としたオープンワールドゲーム『ホグワーツ・レガシー』にて、キャラクター設定の選択肢としてトランスジェンダーが追加されたことがわかった。米Bloombergが報じている。
本作は1800年代後期を舞台に、ホグワーツ魔法魔術学校の生徒となって魔法界に隠された真実を探す旅に出るアクションRPG。人気ファンタジーシリーズがゲームとなって新たに蘇る本作では、キャラクターのカスタムをはじめ、呪文の習得、能力のアップグレードなどを通じて「自分のなりたい魔法使い」を創り上げることができるという。
開発側がトランスジェンダーの設定を組み込むに至ったのには、明確なきっかけがある模様。2020年6月、『ハリー・ポッター』シリーズの原作者として知られる J・K・ローリング氏が記したTwitterでの投稿が、トランスジェンダーに対する差別的内容であるとして物議を醸した。これには、ダニエル・ラドクリフやエマ・ワトソンら映画シリーズのメインキャストも声を挙げ、ローリング氏の発言に異を唱えていた。
こうした出来事を受けて、『ホグワーツ・レガシー』の開発チームは、可能な限り包括的なゲームにすることを目指して開発を進めたという。その結果、選択できるキャラクターにトランスジェンダーが追加されるに至ったとのことだ。なお、本作の製作にはローリング氏は関与していない。
匿名の内部情報によれば、プレイヤーは身体的特徴にかかわらず、男性的な声と女性的な声を選択することができるという。魔法使いの性別を選択した後に、ホグワーツでの寮、ならびにゲーム内に登場する他のキャラクターからの呼び名が決定するとのこと。
開発は、スウェーデンに拠点を置くAvalanche。製作は米ワーナー・ブラザース・インタラクティブ・エンターテインメント擁するゲームレーベルPortkey Gamesが進行する。対応プラットフォームは、プレイステーション®5,プレイステーション®4,プレイステーション®4 Pro、Xbox Series X,Xbox Series S, Xbox One、PC。発売は2022年に予定されている。
Source: Bloomberg