【インタビュー】『インディ・ジョーンズ』ヒロインのマリオン役カレン・アレン、鮮明に残る40年前の記憶とハリソン・フォードへの言葉


というのも、デビュー後から主にコメディやヒューマンドラマといったジャンルに出演していたカレンにとっては、『レイダース』が初の本格アクション作品であった。動的な撮影環境には慣れていなかったのだろう。「映画に出始めた頃は、ほとんどが(キャラクターの)関係性についてを描くような、こじんまりとした小さな作品でした」と振り返るカレン。ほぼアクション未経験のまま挑んだ『レイダース』の撮影には、チャレンジングなことも多かったようだ。
「いざ撮ってみると、規模が大きくてアクションや冒険がたくさんあって、色んな断片が組み込まれて……。なので役者としては、ああいう(『レイダース』以前に出ていた)作品では求められないようなテクニックを習得しなければいけませんでした。ほかの色んなタイプの映画では、カメラの存在を忘れようとすることができますが、『レイダース』や『クリスタル・スカルの王国』では、常にカメラと一緒でした。カメラがどこにあるのかを常に把握しなければいけませんし、ある意味カメラとはパートナーのような関係でしたね。もしカメラがクレーンで動き回っていたら、それにあわせて一つひとつの動きをぴったりと合致させなければいけませんでした。」
インディ現役40年、ハリソン・フォードへの言葉

40年続いてきた『インディ・ジョーンズ』の物語はまだまだ続く。2022年には、御年78歳(2021年7月で79歳)のハリソン・フォードがインディを演じる最後の映画として、第5作の公開が控えられているのだ。現在は撮影の真っただなかにあるが、インディを演じ続けるハリソンを、カレンはどう思っているのか。有終の美を飾るハリソンに「どのような言葉を贈りたいか」を尋ねると、カレンはすぐさま「元気にハロー!と言って、大きなハグを贈りたいです」と笑顔で答えた。
劇中では、良きパートナーとして映る意固地なインディと姉御肌なマリオン。不思議にも、ハリソンについて話すカレンの姿は、インディと話すマリオンの姿と重なる部分があった。カレンは最後に、限界に挑み続けるハリソンを鼓舞しながらも、その長年にわたる功績をねぎらう言葉をかけた。
「素晴らしいことですよ。私が知っている限り、彼にとって今回は最終章ですから、最後には帽子を置くことになるでしょうし。ただただ、“よく頑張ったね”と言ってあげたいです。彼は、すごく強烈で決して完璧ではないヒーローを生み出しました。そんな彼をみんなが愛しました。」
発売情報
『インディ・ジョーンズ 4ムービーコレクション 40 th アニバーサリー・エディション 4K Ultra HD +ブルーレイ』発売中。 19,800円(税込)。
発売・販売:NBCユニバーサル・エンターテイメント
▼ 『インディ・ジョーンズ』の記事
ハリソン・フォードに「ハン・ソロとインディ・ジョーンズ、どっちが強い?」と聞くと怒られる 「どうしてそんなくだならいことを訊くんだ」 『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』吹替版、インディ役・村井國夫が続投 ─ 坂本真綾、大塚明夫ら参戦 熱い 『インディ・ジョーンズ』シリーズ4作、ディズニープラス見放題配信決定 これで新作予習は完璧や 『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』ハリソン・フォードを若返らせた映像制作、監督が語る舞台裏 ─ 「月曜日に撮影して、水曜日にはもう若い姿に」 技術進歩のもたらす恩恵 ハリソン・フォード、『インディ・ジョーンズ』完結を認める ─ ドラマ版は「実現しても関わらない」 『運命のダイヤル』で最後