【解説】『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』はただの「お祭り映画」ではなく、マーベル映画の最高到達点に

ジョス・ウェドン監督が手がけた映画『アベンジャーズ』『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』は、思えばマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の登場人物が大集合する“お祭り映画”としての性質が強い作品だった。

ウェドン監督がMCUを離れての続編『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018年)、『アンタイトルド・アベンジャーズ(仮題)』(2019年)には、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』で手腕を高く評価されたアンソニー&ジョー・ルッソ兄弟が監督として抜擢されている。

ルッソ兄弟はインタビューで、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』と『アンタイトルド・アベンジャーズ』が担う大きな役割について言及した。どうやら、もはやヒーローの競演が見どころの“お祭り映画”ではなさそうだ。

MCUの「終わり」と「始まり」

そもそも『インフィニティ・ウォー』と『アンタイトルド~』は、当初2部作として構想された映画だった。しかし『インフィニティ・ウォー』のタイトルが発表される際に「パート1」・「パート2」という表記が外され、それぞれ独立した作品になることが明かされたのである。

こうした変更の理由について、ルッソ兄弟は「映画をそれぞれ異なる、独特の作品にしたかったんだ」と話している。『アンタイトルド~』については現状ほとんど何もわかっていないが、ルッソ兄弟によると「そう遠くないうちに明かされる」という。タイトルそのものに秘密がある可能性も否定できない。

映画『アベンジャーズ』次回作のタイトルが正式決定!2部作から単独作品に!

詳細はわからないものの、ルッソ兄弟は『インフィニティ・ウォー』と『アンタイトルド~』の2本がMCUでとても大きな役割を持つ映画になることを示唆している。

「僕らが登場させようとしているキャラクターについて深く語ることはできない。でも2本の映画は、『アイアンマン』(2008年)から始まったMCUで起きたすべての出来事の到達点にするつもりだよ。そこでは、ある意味で終わりを迎えることもあるし、始まることもあるだろうね」

しかし、あらゆる兆候はすでに『シビル・ウォー』に現れていた

ソーとハルク以外のアベンジャーズが全員集合した『シビル・ウォー』は、ときに『アベンジャーズ2.5』とも評されたが、派手なアクションとは裏腹にヒーローの緻密かつ地味な心理サスペンスが展開されるストーリーで、しかもすべては解決しなかった。さらにブラック・パンサーやスパイダーマンといった新たな顔ぶれをアベンジャーズと共演させることで、それとなく世代交代をも匂わせている。登場人物の重複こそ多いものの、『アベンジャーズ』2作とは趣の異なる“あくまで物語が主軸の映画”だ。

http://avengerstower.blogspot.jp/2016/04/3-exciting-civil-war-clips-debut.html

http://avengerstower.blogspot.jp/2016/04/3-exciting-civil-war-clips-debut.html

ストーリーとキャラクターの複雑な関係

『シビル・ウォー』を手がけたルッソ兄弟が『アベンジャーズ』の最新作に抜擢されたことは、“お祭り”から“物語”へとシフトチェンジが図られていることの現れだろう。しかし60名以上のキャラクターが登場する『インフィニティ・ウォー』は、明らかに“お祭り映画”としての側面も有している。

ルッソ兄弟は登場するキャラクターの選択にとても頭を悩ませたようだ。映画に登場させる基準は「ストーリー上の必然性」「好み」の両方だったという。

「(キャラクターの選び方は)両方だよ。僕たちの選択は、つねにストーリー上で有機的に感じられなければならない。そうあるべきだという形に構築しなくちゃいけない。登場すべき形で登場させられないなら映画に出すべきじゃないのさ。(必然性と好みの)ふたつで揺れるよ。大らかに考えるなら全員を映画に登場させたい。でも最高のストーリーとは何かを考えなくちゃいけないんだ」

もちろん60名以上が登場する以上、MCUのキャラクターはほとんどが登場すると考えていいだろう。すでにセバスチャン・スタン扮するバッキーが登場するとみられているほか、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』でグルートを演じたヴィン・ディーゼルは「ガーディアンズは『インフィニティ・ウォー』に出るだろう。すごくエキサイティングだよ」と発言している。

ルッソ兄弟は『シビル・ウォー』につづき、ストーリーとキャラクターの絶妙なバランスの達成に挑んでいる。“お祭り映画”の向こう側で、マーベル・シネマティック・ユニバースはどのように変化するのだろうか。ニュー・アベンジャーズの誕生か、それともマルチバースの具体的実現か……。続報に期待が高まるところだ。

source:http://www.cinemablend.com/news/1547620/why-avengers-4-isnt-going-to-be-called-infinity-war-part-2-anymore
http://www.ign.com/articles/2016/08/19/avengers-infinity-war-and-sequel-will-mark-a-new-beginning-for-mcu
http://www.comingsoon.net/movies/news/759527-avengers-guardians-of-the-galaxy

 

About the author

稲垣 貴俊(Takatoshi Inagaki)。THE RIVER編集部。わかりやすいことはそのままに、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすくしてお伝えできればと思っております。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

ポップカルチャーは世界を変える

TwitterでTHE RIVERをフォローしよう!


こちらの記事もオススメ

JOIN THE DISCUSSION

※承認されたコメントのみ掲載されます。