『インターステラー』再上映が中国で1日3億円の大ヒット、新型コロナ後の最高額に

新型コロナウイルスがいまだ世界的な猛威を振るう中、2020年7月20日より感染の危険性が低い地域限定で映画館営業が再開された中国では、ヒット作の再上映が一際盛り上がりを見せているようだ。クリストファー・ノーラン監督の『インターステラー』(2014)が、現地時間8月2日(日)の1日の興行成績で284万ドル(約3億円)を記録したことがわかった。
米Forbesのレポートによれば、この記録は「世界中の映画館が営業再開されて以降」に上映された作品における1日の興行成績での最高額だという。それまで同記録のトップにいたのは、韓国での『PENINSULA(原題)』(『新感染 ファイナル・エクスプレス』の続編)の240万ドル(約2億5,000万円)。中国国内での『インターステラー』の再上映は、通常上映とIMAX上映にて行なわれており、8月2日の全売上のうち、IMAX上映が66万ドル(約23%)を占めたとのことだ。
そもそも、ノーラン監督作品といえば、7月17日に本国アメリカで封切り予定だった新作『TENET テネット』が、大打撃を受ける映画業界にとって復興の鍵として注目されていた。しかし、結果として3度の延期が発表。現在はアメリカに先がけて、8月26日から海外各国・各地域にて劇場公開が予定されている状況だ。
一方、『TENET テネット』が結果的に延期されたとはいえ、『ダークナイト』3部作の再上映が香港と台湾で決定されるなど、ノーラン監督作品は違った形で映画産業の維持・復活に貢献している。また6月下旬には、世界的人気ゲーム『フォートナイト』上で『バットマン ビギンズ』(2005)『プレステージ』(2006)『インセプション』(2010)が特別上映されたことで話題にもなっていた。
日本でも「ノーラン祭り」として、第1弾『ダークナイト』、第2弾『ダンケルク』と、ノーラン監督の代表作を再上映する企画が盛り上がりを見せている真っ只中。第3弾としてレオナルド・ディカプリオ主演『インセプション』の再上映も既に決定している。映画業界の復活を一刻も早く願うファンや『TENET テネット』公開を待ち望むファンにとっても、申し分のない企画なのではなかろうか。
ちなみに、中国では今後の再上映作品として、『フォードvsフェラーリ』『1917』など2019年注目作や『ハリー・ポッターと賢者の石』(2001)『バッドボーイズ フォー・ライフ』(2020)など、新旧問わないヒット作が控えられているという。