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『IT/イット』2部作を1本に、6時間半の特別版を監督が計画中 ─ 新たなシーンも追加撮影希望

IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。
©2019 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

ホラー小説の巨匠、スティーヴン・キングによる傑作ホラー小説を映画化した『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』2部作。2017年の第1作に続き、待望の完結編『IT/イット THE END』で物語は完結を迎えたが、監督のアンディ・ムスキエティはさらなる意欲を示している。なんと、第1作・第2作を再編集して1本に繋いだ特別版、監督いわく「スーパーカット」の製作を計画しているというのだ。

『IT/イット THE END』が公開された2019年9月、米Cinema Blendにて、ムスキエティ監督は「スーパーカットのことを考えているんです」と発言。2部作を1本に繋いだうえ、それぞれの作品から「長さなどの都合でカットしたものを追加したい」と語っている。「いろんな理由から、素晴らしいシーンをカットしなければなりませんでした。『THE END』からも削除した場面があるので、誰も知らない映像を交えて、スーパーカットを作りたいと思います」。

そもそもムスキエティ監督は、上映時間169分という長尺になった『THE END』について、編集段階では4時間ものボリュームがあったことを認めていた。プロデューサーのバルバラ・ムスキエティ氏も、泣く泣くカットしたシーンがあることを認め、いずれディレクターズカット版を公開すると述べていたのである。

もっとも『IT/イット』スーパーカット版は、ただ2部作をまとめ直し、未公開シーンを追加するという趣の内容ではないらしい。なにしろ監督は、すでに“新たなシーンを追加撮影したい”との意欲を示しているからだ。米Entertainment Tonightでは、すでにスーパーカット版の実現に向けてワーナー・ブラザースとの話し合いに入っていることを明かし、このように語っている。

「基本的には2本の映画をまとめて、公開版に入らなかった映像を加えます。新たな体験を生み出すため、撮影したいシーンもいくつかあるんですよ。小説(原作)にある場面と、そうじゃない場面と。そこについては曖昧にしておきたいと思います。」

ちなみにムスキエティ監督によると、『IT/イット』スーパーカット版は約6時間半という大長編になるとのこと。すでに公開された2部作はそれぞれに楽しめる映画としたうえで、1本の長い物語であることを前提に、新たな楽しみ方ができる作品をもたらす作品になりそうだ。観客が作品の見方を選べるということにも、監督は前向きな姿勢を見せている。

「どのように観るのかを選んでもらえますよね。全てが1本に入っているものを観るか、小休止を挟んで観るか、それとも(2部作を)一気に観るか。エピソードが分かれていても、今は10時間のシリーズが一気見される時代ですから。それも驚くことでははないですよね。」

映画『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』は、2019年11月1日(金) 全国ロードショー(IMAXⓇ/4D/吹替版 同時公開)。

『IT/イット THE END』ぜひ映画館で!

Sources: Cinema Blend, Entertainment Tonight

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。