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『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』マーベル社長、観客の阿鼻叫喚に大喜び ─ 「まさに求めていた反応だった」

『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』サノス
© Walt Disney Studios Motion Pictures 写真:ゼータイメージ

マーベル・シネマティック・ユニバースの集大成にして一大イベント、映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)は全世界の観客に大きな衝撃を与えた。

同作の劇場公開から8ヶ月、そして続編『アベンジャーズ/エンドゲーム』の劇場公開を約4ヶ月後の2019年4月26日に控えた今、マーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長が“すべての仕掛け人”としての感想を米Varietyにて語っている。

この記事には、映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』のネタバレが含まれています。

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー
© 2018 MARVEL

観客の反応、マーベル・スタジオ社長の狙い通りだった

『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』は、6つのインフィニティ・ストーンを集めて全宇宙の生命を半減させようと目論むサノスと、その計画を未然に防ぐため奔走するヒーローたちの戦いを描くストーリーだった。地球の内外、各地でヒーローはサノスと対峙するが、次々と集まっていくストーンによってサノスの能力は強くなる一方。とうとうサノスを止めることは叶わず、ワカンダの地にて全てのストーンがサノスのインフィニティ・ガントレットに収まってしまった。

サノスが指を鳴らすと、少しずつ世界に異変が起きはじめる。バッキー・バーンズを皮切りに、ブラックパンサーやスカーレット・ウィッチ、ファルコンらヒーローたちが次々と塵と消えていくのだ。惑星タイタンでも、スパイダーマンやドクター・ストレンジ、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの面々が消滅。ついにはニック・フューリーも塵となってしまった。

『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』キャプテン・アメリカ(クリス・エヴァンス)
© Walt Disney Studios Motion Pictures 写真:ゼータイメージ

マーベル・シネマティック・ユニバースの大ファンであるほど、この結末と衝撃的な表現には唖然としたはずだ。世界中の観客が、ほとんど呆然としたまま劇場を放り出されてしまった。公開直後、SNSが阿鼻叫喚の声に包まれたのを覚えている方も多いだろう。しかしこうした様子を窺いつつ、こっそりほくそ笑んでいた人物がいる。ケヴィン・ファイギ社長だ。

「世界の『インフィニティ・ウォー』の受け止め方は素晴らしかったですね。まさに私たちが求めていたものでした。」

『インフィニティ・ウォー』そして続編『エンドゲーム』について、ケヴィン社長は「最も長いあいだ構想を温めていた映画」だと言い切っている。

「いつでも大切なのは約束を果たすことです。あの結末については長年の作業を続けていました。私が忘れなかったのは――これまで作ってきたすべての映画、そして今後作る多くの映画で――正義が勝つと、いつも“まあ予想できるよね、正義が勝つのは”って言われることなんです。面白いことでもありますよね。でも長い間、私はこんなふうに考え続けてきました。“じゃあ、正義が負けたらどうするの?”って。だって、その時が来ることはわかっていましたから。」

あえてこういう言い方をせねばなるまい。「ケヴィン・ファイギ、めちゃめちゃイジワルじゃないの」と。しかしこうした発想こそが、マーベル・シネマティック・ユニバースの10年間をサプライズに満ちたものにしてきたのであり、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』という映画をいわゆるイベント・ムービーの枠だけに収まらない作品へと押し上げたのだ。

『インフィニティ・ウォー』に対する全世界からの反応を、ケヴィン社長は「この上なく良かったですよ、最高のリアクションでしたね。ほんと最高だった」と振り返っている。もはや繰り返して言わねばなるまい。ケヴィン・ファイギ、めちゃめちゃイジワルじゃないの。

いわばユニバース始まって以来の必殺技を繰り出したケヴィン社長とアンソニー&ジョー・ルッソ監督は、現在『アベンジャーズ/エンドゲーム』の製作の大詰めに入っている。さて、次はどんな形で世界中の観客を驚かせるのか、そして今後は……?

「作品を届けるプレッシャーを感じているところです。期待に応え、予想を裏切ることへのプレッシャーですね。」

映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』MovieNEXは発売中。『アベンジャーズ/エンドゲーム』は2019年4月26日(金)全国ロードショー。

『アベンジャーズ/エンドゲーム』公式サイト:https://marvel.disney.co.jp/movie/avengers-endgame.html

Sources: Variety, Comicbook.com

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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