『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』脚本家、M.O.D.O.K.を映画に登場させたがっていた

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)には数えきれないほどのキャラクターが存在する。おなじみのヒーローに加えて、コミックファンに愛された顔ぶれがこれまでスクリーンを彩ってきたのだ。しかし、それでもまだMCU作品に登場しておらず、映像化を求める声が後を絶たないキャラクターも決して少なくない。
もちろん、コミックのキャラクターを映画に登場させたいと考えているのはクリエイターたちも同じのようだ。『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)の脚本を執筆したクリストファー・マルクスは、ゲーム『マーヴル VS. カプコン3 フェイト オブ トゥー ワールド』などで知られる人気ヴィラン、M.O.D.O.K.(モードック)をなんとか登場させたいと考えてきたという。
M.O.D.O.K.登場、なぜ断念された?
コミックに登場するM.O.D.O.K.とは、秘密結社「A.I.M.」の科学者ジョージ・タールトンが、逆に組織の実験台としてコンピューター人間に改造されてしまった姿。巨大な頭部と小さい身体が特徴で、驚くべき知性と精神波を操って敵を攻撃するヴィランである。

オンラインのトーク番組「FAT MAN ON BATMAN」に登場したクリストファーは、観客から、“これまで映画に登場させたかったが実現しなかったキャラクター”を尋ねられている。すると彼は「大好きなキャラクターでも、別の誰かがうまくやるだろうと思うことはあります。そういうキャラクターを登場させようとしたことはありません」と答えたのだった。
しかしクリストファーは、自身のお気に入りであるM.O.D.O.K.を、なんとか物語に盛り込もうと考えたことがあったという。
「僕はM.O.D.O.K.を出したかったんですけど、“ここで巨大な頭の脇役を登場させよう”と言うのはすごく難しくて…。(M.O.D.O.K.の)物語を考えようと思いましたが、あくまでアイデアとしてひらめいただけでしたから。(登場させるなら)巨大な頭を持つ男ありきで映画全体をデザインしなきゃいけなくなってしまいます。」
ちなみに『アベンジャーズ/エンドゲーム(邦題未定、原題:Avengers: Endgame)』のあと、クリストファーとスティーブン・マクフィーリーがMCU作品を再び執筆するかどうかはわからない。ただしクリストファーは、いずれM.O.D.O.K.がなんらかの形で映画に登場することを願っているようだ。
「M.O.D.O.K.のことはずっと大好きで、うまく扱えば恐ろしいキャラクターになると今でも思ってるんです。たとえば廊下の先を見てたら、巨大な頭が角を曲がって近づいてくるんですよ…ほんと、最高でしょうね。」
ちなみに余談だが、ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』(2011-)で知られるピーター・ディンクレイジが『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』に出演すると判明した際、ファンの間で「もしかしてM.O.D.O.K.役じゃないの?」という予想が数多く挙がっていたことを付記しておきたい。残念ながら予想は外れてしまったものの、それはそれで魅力的なヴィランになったことだろう……。
Sources: Kevin Smith, Comicbook.com
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