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映画『ホイットニー・ヒューストン』は「愛のポエム」 ─ 監督にタイトルの意味を聞いた【インタビュー】

『ボヘミアン・ラプソディ』の脚本家が、伝説の歌姫ホイットニー・ヒューストンの輝かしい生涯を描いた映画『ホイットニー・ヒューストン I WANNA DANCE WITH SOMEBODY』が2022年12月23日より日本公開だ。

ホイットニー・ヒューストンはビートルズの記録を破り、シングル「Saving All My Love For You」以降7曲連続で全米シングル・チャート1位を獲得。その圧倒的な歌声は‟THE VOICE“と称され、アルバムやシングルなどこれまでのトータル・セールスは2億枚を超える。さらにグラミー賞6冠など400を超える受賞歴はギネス世界記録に認定されるなど、音楽史に残る大偉業を成し遂げた。

THE RIVERでは、この映画の監督ケイシー・レモンズに単独インタビュー。ホイットニー・ヒューストンへの愛を語っていただいた。

『ホイットニー・ヒューストン I WANNA DANCE WITH SOMEBODY』
ケイシー・レモンズ監督 動画インタビュー

──ホイットニー・ヒューストンの名曲はたくさんありますが、なぜ本作のタイトルは『I Wanna Dance With Somebody』なのですか?選定の経緯や、タイトルの重要性についてご存知ですか?

そのことについては、脚本・製作のアンソニー・マクカーテンに聞きました。タイトルにはどういう意義があって、なぜこのタイトルになったのですか、とね。彼の答えは、彼女を祝福するような、はつらつとした素晴らしいタイトルだと思ったから、ということです。

私がこの企画に参加してからは、そこに意味を持たせることが重要になりました。クレイヴが言うように、この曲でホイットニーは、「誰かと恋をしたい」ではなく「誰かと眠りたい」という解釈をしています。彼は当時からそう言っていました。彼女の解釈は、そこがすごいんです。そこで私は、じゃあ彼女は具体的に誰と踊りたかったのか?を描きたかった。私としては、ロビンとの関係性が、このタイトルに意味を持たせることになったと思います。

ホイットニー・ヒューストン I WANNA DANCE WITH SOMEBODY

──ケイシー、天国からやってきたホイットニー・ヒューストンが、今自分の目の前に立っているとしましょう。あなたは彼女に挨拶をして、この映画を見せるために映画館に連れていくことができるとします。さて、本作を彼女にどう紹介しますか?

「これは、あなたへの愛のポエムです」と言います。「あなたの人生を、感情的に正直に映していると思います。現実の人生ではなく、ポエムです。気に入っていただけたら嬉しいです。愛と、深い深い敬意とともに作られたことが伝われば嬉しいです」と。

ホイットニー・ヒューストン I WANNA DANCE WITH SOMEBODY
11221228 – I WANNA DANCE

──素晴らしいです。きっと彼女も気に入ると思います。ホイットニー・ヒューストンや彼女の曲に、個人的な思い入れはありましたか?

いちファンとして、ものすごい思い入れがあります。観客として、彼女が有名になっていくのを見ていました。当時の私は若手女優。私は東海岸ニューヨークの出身でしたが、彼女もニュージャージー出身でね。親族のような親近感がありました。

それから10年経って、彼女と一緒に仕事をすることになって、彼女に脚本を2本書きました。だから彼女のことは人として、女性として知っているんです。そこで彼女には、ただの有名人ではなく、人としての新たな敬意を感じるようになったんです。

ホイットニー・ヒューストン I WANNA DANCE WITH SOMEBODY
11221228 – I WANNA DANCE

──ホイットニーの曲を知っている・知らないに関わらず、本作を観るべき理由はなんですか?

この映画は、ホイットニーの人間関係を内側から描く作品です。相互的な愛の物語がいくつも描かれます。親友とだったり、家族とだったり、音楽プロデューサーのクライヴ・デイヴィスとだったり、娘やボビー・ブラウン、そして観客との愛の物語です。彼女の重要な恋愛感情が、映画の中ではっきり伝わってきます。

それに、彼女の最高のステージを、最前列の最高の座席で鑑賞できます。主演ナオミ・アッキーの、最高の演技をぜひご堪能ください。必見です。

『ホイットニー・ヒューストン I WANNA DANCE WITH SOMEBODY』は2022年12月23日より日本公開。

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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