スカーレット・ヨハンソンが法的措置、AI画像アプリの広告に無断使用され

マーベル・シネマティック・ユニバースのブラック・ウィドウ役で知られるスカーレット・ヨハンソンが、自身の名前と肖像をオンライン広告に無許可で使用したAIアプリに対して法的措置を取ったことがわかった。米Varietyが報じている。
問題のアプリは、「Lisa AI: 90s Yearbook & Avatar」という話題のAI画像生成アプリ。報道によると、X(Twitter)に投稿された22秒間の動画広告は、『ブラック・ウィドウ』のプロモーション映像から始まっており、ヨハンソンの「みんな元気? スカーレットです、私と一緒に来てほしい」というコメントが使用されている(これは映画のプレミア・イベントにファンを招待するキャンペーンのために撮影されたもので、実際の映像は以下)。
しかし、問題となったAIアプリの動画広告では、その後ヨハンソンの口が隠され、AIが生成したヨハンソンそっくりの画像に切り替わる。同じくAIによって生成されたヨハンソンそっくりの声が「アバターだけでなく、テキストを使った画像や、あなたのAI動画も作れます。お見逃しなく」と語っていたというのだ。
広告に「Lisa AIが制作した画像であり、本人とは何の関係もありません」との但し書きが添えられていたように、ヨハンソンはこのアプリの広告には一切関与しておらず、すでに弁護士のケヴィン・ヨーン氏が法的な対応を行ったとのこと。Varietyに対し、ヨーン氏は「我々はこのような問題を軽視しません。このような状況における通常の行動として、あらゆる法的手段で対応いたします」とコメントした。
この動画広告はすでにSNS上からは削除されている。AIアプリ「Lisa AI」そのものは現在もApp StoreやGoogle Playにてダウンロードできる状況だ。
なお、AIによってハリウッドのスター俳優が無許可で広告に使用されたケースは今回が初めてではない。2023年10月上旬には、AIで生成されたトム・ハンクスの画像が歯科治療の広告に使用されており、ハンクス自身がInstagramにて「AIの私がデンタルプランを宣伝する広告が存在しますが、私は関与していません」と注意を呼びかけていた。
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Source: Variety