『ジョン・ウィック5』は本当に作られる? ─ 「無理矢理浮かんでくるものではない」と監督

キアヌ・リーヴス主演、映画『ジョン・ウィック:コンセクエンス』(2023)は綺麗なエンディングを迎えたが、米配給を務めるライオンズゲートはすでに第5作の脚本をスタートさせた。もっとも、どのようにして物語を続けるのかは未知数だ。
ライオンズゲート会長のジョー・ドレイクが第5作の脚本作業開始を伝えたのは、2023年11月上旬。投資家向けの業績説明会の場で、複数のスピンオフと映画シリーズ第5作への着手を伝えた。
株主を安心させたいという思惑もあったのかもしれない。というのも、ドレイクの意向が製作陣たちのそれと乖離しているようだからだ。『コンセクエンス』公開以降、監督のチャド・スタエルスキは続編の製作について「良いアイデアがあれば」と慎重な姿勢を貫いてきた。このたび登壇した米Deadline主催のイベントでもやはり「どうでしょう、キアヌは殺すのが難しいですからね」と明言を避けている。
スタエルスキ監督は『コンセクエンス』での結末を「誇りに思っている」という。現時点では、そっとしておきたいという気持ちが強いのかもしれない。「もし明日目覚めてすごく良いアイデアが浮かんだとしたら、ぜひやりたいというのが本音です。それは無理矢理浮かんでくるものでもないわけです。今はとても良い気分ですし、めちゃくちゃにしたくありません。」
そう語る監督が注力しているのは、『ジョン・ウィック』のスピンオフシリーズ。新たなドラマシリーズと『ジョン・ウィック』初のアニメ作品に取り組んでいると明かしていた。前者については、ジョン・ウィックではない別のキャラクターの物語になることがわかっている。
2024年にはスピンオフ実写映画『バレリーナ(原題)』も公開予定。『ジョン・ウィック』ユニバースはまちがいなく拡大の一途を辿っているが、ジョン・ウィックの帰還は当分先のこととなりそうだ。
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Source:Deadline