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DC映画『ジョーカー』再び大絶賛、「非常に映画的、高い成果挙げている」 ─ トロント映画祭にて熱烈プッシュ、オスカー予測の声も

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DCコミックス原作、ホアキン・フェニックス主演で“狂気の犯罪王子”の誕生を描く『ジョーカー』への期待が世界的に高まっている。2019年9月5~15日(現地時間)にカナダで開催される「トロント国際映画祭」では、目玉部門のガラ・プレゼンテーション(Gala Presentation)にてプレミア上映を実施。1978年に映画祭が始まって以来、コミック映画が同部門で上映されるのは本作が史上初となる。

ディレクターのキャメロン・ベイリー氏は、現地紙Toronto Sunにて『ジョーカー』を再び熱烈にプッシュした。以前「すべての映画賞が注目することになる」と予測し、ホアキンに「キャリア史上最高の演技」との絶賛を贈ったベイリー氏は、このたび本作について「非常に映画的な作品」だと述べ、タイカ・ワイティティ監督最新作『ジョジョ・ラビット』に並んで「(上映できることに)興奮しています」と語っている。

とにかく素晴らしい映画ですから、最大の会場で上映しなければいけません。コミック映画や、特にジョーカーのキャラクターを非常に独創的に解釈しているんです。既存の物語が基になっているのではありません。現代の映画界で最高の俳優であるホアキン・フェニックスが主演を務めていますし、史上最高の俳優のひとり、ロバート・デ・ニーロも出演しています。」

またベイリー氏は、いまだ謎に包まれた部分の大きい『ジョーカー』のストーリーについて、このように述べてもいる。

「興味深い作風とアプローチの作品で、1970年代後半や1980年代初頭が舞台なのですが、その当時に作られた作品のように感じられる。見た目もリアルなんです。マーティン・スコセッシの映画製作を参照してもいて、映画としてハイレベルな成果を挙げていると思いますね。非常に大衆向けの題材を扱いつつも、大きな野心がある作品。だからガラ(・プレゼンテーション)で上映するんです。」

ジョーカー
© 2019 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved” “TM & © DC Comics”

『ジョーカー』を手がけたトッド・フィリップス監督は、デ・ニーロとスコセッシによる『タクシードライバー』(1976)や『キング・オブ・コメディ』(1982)の影響を認めており、とりわけ本作でデ・ニーロが演じるトーク番組の司会者とジョーカーの関係は、『キング・オブ・コメディ』における人気コメディアンとデ・ニーロ演じる主人公の関係に重なっている。デ・ニーロは脚本を大いに気に入り、自身初のコミック映画出演を引き受けたという。

なお、『ジョーカー』の出来栄えを推しているのはベイリー氏だけではない。ヴェネツィア国際映画祭のディレクターであるアルバート・バルベーラ氏は、コンペティション部門に出品される本作について「今年もっとも驚くべき映画」「リアルでダーク、暴力的ですが、アカデミー賞まっしぐらでしょう」と述べているのだ。

映画『ジョーカー』は2019年10月4日(金)日米同日、全国ロードショー

『ジョーカー』公式サイト:http://wwws.warnerbros.co.jp/jokermovie/

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Source: Toronto Sun

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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