バットマンの実子、ダミアン・ウェインがロビンとなってもう10年近く経過しており、その間もDCユニバースではグリーランタンが新たに二人増えたり、黒人ウォリー・ウェストと白人ウォリー・ウェストがそれぞれスピードスターになったり、ジェイソン・トッドが家族和解したりし、MARVELユニバースではアイアンマンを黒人女性が襲名したりとキャラクター達にも多くのことが起きました。そして2016年、DCユニバースRebirthを機にスーパーマンの実の子供、スーパーボーイがデビューしました。
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クリプトン星人と地球人の血を引くジョン・サミュエル・ケント
https://lh3.googleusercontent.com/-8PYwdKuNWP8/V-RioCmUHeI/AAAAAAAAXdk/rQwwLamsl1U/s640/blogger-image-1337780826.jpgジョナサン・サミュエル・ケントの父親は大規模世界改変イベントの『フラッシュポイント』が起きる前、翻訳なら『スーパーマン/バットマン』や『スーパーガール』、『ハッシュ』、『アンダー・ザ・レッドフード』、そして世界一の鬼才グラント・モリソンによる『ブラックグローブ』や『バットマン・アンド・サン』~『バットマン:インコーポレイテッド』までの世界のスーパーマンです。『フラッシュポイント』に乗じて謎の力を持つパンドラが3つの世界を統合して上書きされたいわゆるニュー・アースのスーパーマンはそのまま若いスーパーマンになったと考えられてきました。ですが実際は滅びゆく星をボトルに切り取って保存する狂った宇宙存在ブレイニアックによってスーパーマンとロイスはボトルに隔離されていました。実際はある世界の星にドーム状で隔離されていましたが『コンバージェンス』で色々あってロイスがクラークの子を出産し、現行でバットマンやフラッシュ達が活動している世界に来ました。
今のスーパーマンはマイホームパパ
https://images.bonanzastatic.com/afu/images/3254/3582/54/Scan0041-2.jpg『フラッシュポイント』後に出来たNew52世界のスーパーマンはMr.オズの暗躍もあってか戦いの日々に幕を下ろし、『フラッシュポイント』前世界のクラークがスーパーマンの名を襲名しました。色々とややこしいかもしれませんが、若くて大人しいクラークから堂々として自信のある大人の男なクラークが主人公になり、SUPERMAN誌は新たな要素に至りました。それはクラークとロイスの子のジョン・サミュエル・ケントこの存在です。名前も身分も偽って農場を営むクラークは妻と子を守りながらもスーパーマンとして活動し、その一方でスーパーマンの子のジョンはクリプトン星人の力に目覚め始め、偉大なヒーローである父の背中を見ながら失敗と成長を経験しています。日頃は農場で馬や牛を相手にしたりトラクターの修理に追われたりする父のクラークが慎重に悩みながらもジョンがヒーローになっていく過程を見守っているのは感慨深いものがあります。
https://lh3.googleusercontent.com/-e3HnPWcJTaI/V-RhHH1BOTI/AAAAAAAAXdI/4x9IwWECKLQ/s640/blogger-image–1430612007.jpgそしてジョンもあのカンザスの農家で育った牧歌的な善性を持つクラークと都会でバリバリ働くキャリアウーマンのロイスの影響を受け、何処にでもいるようなテレビゲームで遊んだりする明るい少年。そんな彼が父の活躍に一喜一憂し、近所の可愛い女の子と仲良くなったりする様は実に甘酸っぱいものがあります。父親になったクラーク・ケントとその息子でまだ不安定なジョン・サミュエル・ケントの二人を主人公に据え、クラーク・スミスとジョン・スミスに改名。SUPERMAN誌はNew52のクラーク・ケントが失っていた家族愛の要素を強く押し出すことで、『DC UNIVERSE Rebirth』から始まったSUPERMAN誌はスーパーマンからスーパーボーイにヒーローの心が受け継がれる物語という色を帯びたのです。