『ジュラシック・ワールド/復活の大地』、『ゴジラ-1.0』の影響?監督に聞いた

『ジュラシック・ワールド』シリーズ待望の最新作『ジュラシック・ワールド/復活の大地』が、いよいよ2025年8月8日より日本公開となった。監督は『GODZILLA ゴジラ』(2014)や『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2016)のギャレス・エドワーズ。スティーブン・スピルバーグ『ジュラシック・パーク』(1993)を思い起こさせる昔懐かしい映画の興奮を作品に閉じ込めた。
作中ではシリーズお馴染みのスター恐竜、Tレックスももちろん登場。原作小説で描かれながらも、これまでの作品でやむなく断念されていた“泳ぐTレックス”シーンが待望の映像化を果たしている。
スピルバーグの『ジョーズ』(1975)にオマージュを捧げるような場面でもありつつ、少しだけ気になるのは『ゴジラ-1.0』との関係だ。というのもエドワースが前作『ザ・クリエイター/創造者』(2023)のため来日した際、ちょうど『ゴジラ-1.0』の公開直前だった。当時エドワースに取材を行った筆者は、『ゴジラ-1.0』について本人と話したことを覚えている。
泳ぐTレックスのシーンでは、もしかすると『ゴジラ-1.0』からも何か影響を受けたのでは?『ザ・クリエイター/創造者』以来2年ぶりとなるスピード再来日を果たしたエドワースに再会し、尋ねてみた。
エドワースは「実は、あのシーンの比較映像を見せてもらったことがあるんですよ」と理解を示しながら、実際には直接的な影響を受けたわけではないと、次のように説明した。
「僕としては、あれは『ジュラシック・パーク』の1作目の再現。ジェフ・ゴールドブラムが乗ったジープが前景にいて、Tレックスが追いかけてくるシーンが元ネタです。Tレックスが木をなぎ倒して出てくるところですね。これぞ『ジュラシック』というショット。だから今回のTレックスのシーンでも惹きつけるものにしたく、ジープをボートに置き換え、Tレックスを水中に置いたんです。」
エドワースは前回の来日時、媒体の企画で『ゴジラ-1.0』の山崎貴監督とも直接の対談を行なっている。「ゴジラに似ているのもわかりますよ」と加えたエドワースだが、2人が野心的な映画作りを志した結果、同じような構図の迫力シーンが誕生したというのは興味深い。

『ジュラシック・ワールド/復活の大地』は公開中。