ハル・ベリー、『ジョン・ウィック』第4作に続投せず ─ ソフィアの単独映画は「できるかもしれない」と意欲

『ジョン・ウィック』シリーズ第3作『ジョン・ウィック:パラベラム』(2019)で初登場した元殺し屋のソフィアは、最新作となる『John Wick:Chapter 4(原題)』には登場しないという。演じたハル・ベリーはこれを認めながらも、気になる発言もしている。
ハル・ベリーが演じたソフィアは、キアヌ・リーブス演じる主人公ジョン・ウィックとかつて“血の誓印”を交わした元殺し屋の女性。困ったジョン・ウィックに義理を果たしたソフィアだったが、一方で謎多きキャラクターとして今後の再登場が見込まれている。
もっとも、ベリーは「次の『ジョン・ウィック』映画にソフィアはいません」と米IGNに明言。しかし、これはソフィアの再登場を否定するものではないようで、ベリーはこう続けている。
「可能性として、ソフィアの単独映画はありえます。『ジョン・ウィック』には出ていなくても、彼女のアレコレは出来るかもしれないですよね。」
恐らくこの発言はベリーの希望的観測によるものと見られる。どうやらベリーは、過去の苦い経験を払拭するためにもソフィアの単独映画を希望しているようなのだ。その苦い経験こそ、『007/ダイ・アナザー・デイ』(2002)で演じたスパイ兼ボンドガールのジンクスを主人公としたスピンオフ映画が製作されなかったこと。プロデューサーのバーバラ・ブロッコリはジンクスの単独作を強く望んでいた1人で、実際に企画も進んでおり8,000万ドルの予算が投入されていた。しかし、スタジオ側が躊躇したことで、遂に企画は日の目を見ることはなかった。
2020年9月には、当時の経験について「とてもがっかりしました。先進的すぎたのでしょうし、黒人女性のアクションスターにお金を注ぎ込む準備が出来ていなかったんですよ」と語っていたベリー。こうした思いを持ちながらも、このたびベリーはソフィアの単独作品を製作することが「ちょっとした傷口に軟膏を塗るようなもの」になると希望を見せた。
現在、『ジョン・ウィック』シリーズからは複数のスピンオフ企画が進行中。劇中の舞台であるコンチネンタルホテルの総支配人、ウィンストンの若き日を描く前日譚ドラマ「ザ・コンチネンタル(原題:The Continental)」と、『パラベラム』に登場した若きバレリーナを主人公とするスピンオフ映画『バレリーナ(原題:Ballerina)』の2つだ。『バレリーナ』の主演には『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』(2021)でジンクスと同じくキューバ出身のエージェントであるパロマ役を演じたアナ・デ・アルマスが交渉中と伝えられている。もしも『バレリーナ』にベリー演じるソフィアが登場するなんてことがあれば、ジンクスとパロマのスピンオフ作品のようにも見えて胸アツなのだが……。
映画『John Wick: Chapter 4(原題)』は2023年3月24日米公開予定。