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『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』は「美しい最後」、クリス・プラットが感動を予告【単独インタビュー】

ジュラシック・ワールド/新たなる支配者
(c) 2021 Universal Studios and Storyteller Distribution LCC. All Rights Reserved.

ハリウッドを牽引してきたビッグフランチャイズが一つの大きな区切りを迎える。映画『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』は、『ジュラシック・ワールド』シリーズ最新作にして『ジュラシック・パーク』から続いてきた物語の集大成。サム・ニール、ジェフ・ゴールドブラム、ローラ・ダーンのオリジナルキャスト3人が揃ってカムバックし、恐竜王国と化した地球が辿る運命が描かれる。

『ジュラシック・ワールド』シリーズの顔を務めてきたオーウェン・グレイディ役のクリス・プラットは、THE RIVERとの単独インタビューで、本作が観客にもたらす感動を予告している。本シリーズに参加して「人生そのものが変わった」と感慨深げに語るプラットは、最後のオーウェン役にどう挑んだのか。また、『ジュラシック・パーク』の伝説的な俳優たちを迎え入れてのフィナーレに何を感じたのか。

『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』鑑賞前に、座長のプラットが語る感動の舞台裏エピソードをどうぞ。

『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』クリス・プラット単独インタビュー

ジュラシック・ワールド/新たなる支配者
© 2021 Universal Studios and Amblin Entertainment. All Rights Reserved.

── コロナ禍を乗り越えてようやく『ジュラシック・ワールド』が世界に帰ってきます。久々の復帰に、どのような思いを抱いていますか?

サイコーの気分です。数年間かけて一生懸命作り上げてきた作品を皆に観てもらうのが待ちきれないです。この映画は、ほんとに目を見張る仕上がりになっていて、皆も感動することになると思います。

── 製作期間を含めると『ジュラシック・ワールド』も誕生して10年になります。あなたにとって、どんな存在でしょう。

信じられないくらい素晴らしい10年でした。この映画・フランチャイズに参加したことで、たくさんの扉が開かれた。僕の人生そのものを変えてくれた。キャリアや家族の生活も変わった。30年前、10代の少年だった僕は、映画館で『ジュラシック・パーク』を観ていました。その時は、将来は俳優になるなんて全く考えてもいなかった。30年経ってみたら俳優になっていて、それが僕のキャリアになりました。今じゃフランチャイズの顔で、それももうすぐ終わりを迎える。ものすごく感慨深いですね。

ファンも同じように感じているはずです。これまでに5作あって、30年の間で(物語は)どんどん拡大していきました。まるで一つの壮大なフィナーレのために、ゆっくりと煮詰められてきたように。フランチャイズに敬意を払い、エモーショナルな瞬間一つひとつにオマージュを捧げるような、とにかくビッグで叙事詩的な映画になってます。すごく大切な存在だから前に進むのは悲しいけど、参加できて本当に光栄に思ってます。

レジェンド3人との対面、「すごく緊張した」

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── 先程触れていましたが、本作は『ジュラシック・パーク』との強いつながりがあります。『スパイダーマン/ノー・ウェイ・ホーム』では、3人のピーター・パーカーが再集結したことが話題となりましたよね。

イエス!

── 『ジュラシック・ワールド』でも方法は違いますが、伝説の3人が集結することになります。彼らの存在は『スパイダーマン』と比較してどれだけ影響があるでしょうか?

『スパイダーマン』を持ち出したのはすごく賢いじゃないですか。『スパイダーマン』はとても上手くいった例ですよね。『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』『アベンジャーズ/エンドゲーム』のようなことが『スパイダーマン』でも行われて、映画における「感動」の力がものすごく大きかったと思います。『ジュラシック・パーク』も同じで、世界全体が好きなシリーズですし、誰もが1作目を憶えています。だから『ジュラシック・ワールド』でもそう思ってもらえたらすごく嬉しいです。子どもが僕のところに来て「あ、オーウェンだ!」って駆け寄ってきますけど、それくらい大きな影響力があって、それほど大切に思ってもらってるんだっていうのをすごく感じます。

30年というスパンで、定期的に製作され、これほどファンに愛された映画フランチャイズって本当に貴重です。ファンの皆は映画に懐かしさを感じて、当時の自分たちを反映させる。僕も今は42歳(編注:2022年6月21日で43歳)で、当時は13歳だった。この映画で観るアラン・グラントやエリー・サトラー、イアン・マルコムは僕を子どもだった頃に戻してくれます。だから、観客に懐かしさを呼び戻す強力なツールとして、キャラクターを蘇らせるのはすごく賢いやり方ですし、感情の旅に誘う最高の方法だと思います。予告編で音楽と一緒にアラン・グラントとエリー・サトラーが再会した所を観ただけで息が詰まりそうになりましたよ。大好きで恋しかった旧友が街に戻ってきたかのようで。『スパイダーマン』でもそうだったように、『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』でも上手くいくと思います。

── オリジナル3人と現場で対面した時のリアクションは?

ヘへッ。最初はすごく緊張してたんです(笑)。今の仕事を始めてもう20年になるんで、もう皆と会ったような感覚があって、不意を突かれたり緊張したりすることってめったにないんだけどね。アスリートのような人たちはまた別ですけど、俳優の世界にいると、驚くことってめったになくて。

でも、あの人たちとお会いした時は緊張しましたね。だって僕たちは、彼らが作った『ジュラシック・パーク』の後に『ジュラシック・ワールド』を作ったんですから。彼らに「よくやったね」って認めてもらいたい気持ちが強かったんです。「君たちが作ったものが誇らしい」って。これって、誰かの車を買い取った時と同じようなもので。元々の持ち主が車のことをよく世話してるかを確かめに来た時、こう声をかけてもらいたいはずです。「よくやった。俺はこの車が好きだ」って。それで、前のオーナーを横に乗せて一緒に車を走らせた時なんか、もう最高の気分なんですよ。その人に認めてもらったようで。だからこそ僕は緊張してました。もし彼らが『ジュラシック・ワールド』を気に入らなかったら、その時はものすごくショックを受けてただろうな(笑)。結局、すごく気に入ってもらえて、親切にしてもらったり支えてもらったりもして、ほんとに温かい人たちでした。最初から最後まで大きな愛に満ち溢れた祭りのようでした。

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── ところで、撮影中のオフショットとして、サム・ニールとジェフ・ゴールドブラムが弾き語りをしている動画が公開されていましたね。ご覧になりましたか?

もちろん!信じられないくらい素晴らしかった。僕もたくさんの時間を一緒に過ごさせてもらいました。ディナーでワインを一緒に飲んだり、外で座って話したり。コロナ禍だったので誰とも会うことが許されないバブル状態ではありました。毎日検査を受けて、「他の人達と会えるってことは僕たちは大丈夫」みたいな。(出演者・製作陣は)同じホテルに住んで、ずっと一緒にいました。すぐ友達のように打ち解けて、ある意味家族のような関係にもなって。特別な時間でした。

── 撮影が始まる前から、サム・ニールやジェフ・ゴールドブラム、ローラ・ダーンとは連絡を取っていたんですか?

取ってましたよ。テキストで連絡し合ってました。撮影で対面する頃までには十分に時間を過ごしていたので、不安になることはなかったです。それでも、毎日のようにチャットして盛り上がってましたよ。

「美しい形の最後」、再演については?

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── 本作は、厳しい対策下で撮影が実施されました。こうした制約がある中での撮影で、チームの団結力はいつもより高まったと思いますか?

間違いなくそう思います。キャリアの初期に参加した低予算映画の撮影を思い出しました。ある映画では全員がホテルに住み込んで、実際にホテルで撮影したのを覚えてますけど、本作でもそんな感じでした。一緒に食事して、運動して、歩いて、起きて、住んでるのも隣の部屋で。チーム全員に情熱があって団結力があるような現場の作品では、こういうことはよくあるんです。やっていることが大好きだから給料をもらわなくても構わない、みたいな。

僕みたいに後にキャリアに恵まれて、もっとお金が注ぎ込まれた大作映画も経験すると、ライフスタイルを合わせなくちゃいけなくなってしまうんです。「ここまで飛行機で来て、自分の役割をやってください。そしたら家に帰っても良いですから」という風に。大作映画では、団結力が崩れやすい傾向にあるんです。基本的には何でもやってもらってしまうし、自分の控え室もあって、自分の出番の時だけ出向く。そうではない低予算作品で得られるような団結力は、サマーキャンプの時とか若い頃のキャリアを思い出します。撮影が終わったらすぐに皆でご飯を食べられるという経験を大作映画でもう一度できるなんて最高でした。

ジュラシック・ワールド/新たなる支配者
(c) 2021 Universal Studios and Storyteller Distribution LCC. All Rights Reserved.

── プロデューサーのフランク・マーシャルは、本作の後もシリーズが継続していく可能性を明かしていました。もしストーリーが続くのであれば、オーウェンとして続投の意思はありますか?

オーウェンは予告編でなんて言ってましたっけ?(クールに決めながら)「俺はいつでも帰ってくる(I always come back)」でしょ。あ、でもあのセリフは予告編で採用されなかったかな……(笑)。さておき、どうでしょう。たぶん?ネバー・セイ・ネバーですね。でも僕はそうなるとはあまり期待してません。これが美しい最後ですから。これが今の気持ちですし、その気持ちは前に進んでいくと思います。皆もそれを劇場で感じることが何より重要です。一生に一回しかないような経験です。

── 最後に、この夏、全世界の恐竜ファンのボルテージが最大になる時が再び訪れますが、ガチ恐竜ファンもしっかり楽しめそうですかね?

もちろん!これまでのどの映画よりもたくさん恐竜が出てきます。今じゃ彼らもテーマパークに閉じ込められていないで、世界中を逃げ回っています。見たことがないような、正真正銘の恐竜に会えます。これまで、「なんで羽毛の生えた恐竜が出てこないんだ」といった批判も聞こえてきましたけど、本作では羽毛に覆われた恐竜も出てくるんです。(マネージャーに「これネタバレじゃないよね……?」と聞きながら)ピロラプトルって呼ばれてるんです。ほんとに美しくて、怖くて、皆も“ラプトルが鳥だなんて!”って思うでしょうね。

── 楽しみです!お時間になりました。ありがとうございました!

ありがとね。観たら感想を教えて。

映画『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』は2022年7月29日(金)全国ロードショー。

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SawadyYOSHINORI SAWADA

THE RIVER編集部。宇宙、アウトドア、ダンスと多趣味ですが、一番はやはり映画。 "Old is New"という言葉の表すような新鮮且つ謙虚な姿勢を心構えに物書きをしています。 宜しくお願い致します。ご連絡はsawada@riverch.jpまで。