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「カーンはサノスになれなかった」ケヴィン・ファイギ認める ─ 「『クアントマニア』公開前からドクター・ドゥームの話はあった」

Eva Rinaldi https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Jonathan_Majors_%2852665026913%29.jpg

征服者カーン。マーベル・シネマティック・ユニバース現行章「マルチバース・サーガ」における、サノス相当のラスボスとして目されたスーパーヴィランは有耶無耶に消えた。主な理由は、ブレイク必至俳優として同役を演じたジョナサン・メジャースがプライベートでスキャンダルを起こし有罪判決となったことで、親会社ディズニーから解雇されたことだ。

カーンはやや複雑なキャラクターで、複数のユニバースに“変異体”が同時多発的に存在するというヴィラン。ドラマ「ロキ」にそのうちの一体が“あり続ける者”として初登場し、映画『アントマン&ワスプ:クアントマニア』(2023)で本格登場。映画の最後には、無数のカーンが集結する映像が挿入された。しかし、『クアントマニア』そのものが不振に終わったこともあり、ラスボスとしてのカーンの印象は今ひとつとなっていた。

その後、前述のようにメジャースが解雇されたことを受け、マーベル・スタジオは『アベンジャーズ/ザ・カーン・ダイナスティ』を『アベンジャーズ/ドウームズデイ』と改題。新たなスーパーヴィランとしてドクター・ドゥームを登場させ、アイアンマン役を演じたロバート・ダウニー・Jr.を電撃再起用することを明かして世間を驚かせた。

マーベル・スタジオのケヴィン・ファイギは現地メディア向け説明会にて、これまで限定的な言及に止めていたカーンの進退について発言。「カーンでは大きさが足りず、サノスにはなれないことに我々も気づき始めていました」とキャラクターの選定に後悔があったことを認め、それに代わりうる唯一のキャラクターが、「何十年もの間コミックにいた」存在であるドクター・ドゥームであったという。

ファイギの説明によれば、カーンから公式に離れる以前から、ドクター・ドゥームについての話し合いを開始していたという。「実際、私は『アントマン3(※クアントマニア)』が公開される前から、この大胆なアイデアについてロバートと話し合いを始めていたんですよ」とも発言した。

これはポジショントークとして受け止めたい部分もある。ロバート・ダウニー・Jr.自身は2024年8月の時点で、ドクター・ドゥーム役の打診があったのは1年ほど前、つまり2023年夏頃だと話しているからだ。『クアントマニア』の公開は2023年2月である。一方、ドクター・ドゥームは単独映画の企画が旧20世紀フォックス時代から長年存在していたことは事実である。

なお、この発言をもって、征服者カーンはメイン・ヴィランから公式に外されたことも明らかになったと言えよう。同ヴィランは未完の物語が多く残されているが、続く『ドゥームズデイ』『シークレット・ウォーズ』でいかに取りまとめられるかも注目したい。

Source:Variety

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から企画制作・執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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