若きキアヌ・リーブス、スタントで『ミッション:インポッシブル』トム・クルーズを超えていた? ─ VFXアーティストが『ハートブルー』を絶賛

今から30年以上前、キアヌ・リーブスが『ミッション:インポッシブル』シリーズのトム・クルーズを超えるスタントをやってのけていた?
米国のYouTubeチャンネル「Corridor Crew」の人気企画、VFXアーティストが映画のVFXについて語り合う「VFX Artists React」にて、一同が絶賛したのは、キャスリン・ビグロー監督の名作『ハートブルー』(1991)。映画のクライマックス、飛行機から砂漠地帯へ飛び降りた強盗のボーディ(パトリック・スウェイジ)を追って、キアヌ演じるジョニーがパラシュートなしでダイブするシーンだ。
本作を高く評価した出演者3人は、VFXよりも先に、実写撮影の長回しや、ジョニーの一人称視点を表現したカメラ、そして空中でボーディに追いついたジョニーの手(実際にはカメラマンの手)を映す手法に注目。「巨大な飛行機もない、スゴい衣裳もない、嵐もなければ地上に街もない。けれど『ミッション:インポッシブル』と同じくらい……それ以上にずっとスリリングだ」と語った。「まったく非現実的に感じないし、それが常に本物の危機に挑んでいるように観客に思わせるのだ」と。
すなわち、重要なのはスタントそのものではなく、実写撮影とCG/VFXをいかに融合するかということなのだ。3人は『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』(2023)でトムが見せたバイクごと崖からダイブするシーンについて、「本人は本当に飛んでいるのに、(飛ぶまでの)背景がすべてCGだ」と指摘。むしろ、落下中のトムを捉えた映像のほうが優れていると語った。
『ハートブルー』のリアリティについて語る際、引き合いに出されたのは、DC映画『ザ・フラッシュ』(2023)の冒頭、ビルから落ちる赤ちゃんたちをフラッシュが超高速で救出するシーンだ。「何ひとつ本物じゃないから、キャラクターにもまるで共感できない。関心が持てない」と厳しい意見が飛んだ。「大事なのはリアリティ。だから(『ハートブルー』は)本物だと感じられるし、今でも没入できるんです」。
もっとも、これはVFXの専門家であるアーティストの目線。作り手と観客ではまったく評価が変わることもあるのが映画の面白いところだ。まだ観たことがない方は、若きキアヌの活躍が観られる『ハートブルー』にもぜひ触れてみては。
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Source: Corridor Crew, ScreenRant