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『キングスマン』驚きの創造秘話、実現のきっかけは『007』ショーン・コネリーだった?

キングスマン:ゴールデン・サークル
© 2017 Twentieth Century Fox Film Corporation

現代の人気スパイ映画シリーズ『キングスマン』には、驚くような創造秘話が存在する。2023年10月、生みの親であるマシュー・ヴォーン監督は、ニューヨークコミコンの場で物語誕生の瞬間を振り返っていた。

『キングスマン』は、ロンドンの下流家庭で育った不良青年“エグジー”がスパイ組織「キングスマン」にスカウトされ、心機一転新たな人生を歩み始めるという物語。声をかけたベテランスパイのハリーは、エグジーをマナーも兼ね備えたスパイへ生まれ変わらせた。

そんな『キングスマン』、物語の構想はパブで生まれたという。同シリーズの原作コミックを手掛けたマーク・ミラーとビールを飲んでいたというヴォーン監督。何気ない時間の中で、アイデアの神様が降りてきた。

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「(『キングスマン』は)マーク・ミラーと私がパブで飲んでいた時に思い浮かんだんですよ。ダニエル・クレイグは大好きですが、“ボンドは少しシリアスになりすぎた”と考えていました。ウィンザー城(The Windsor Castle)というパブでギネスを数パイントか飲んでいた時、ピンときたんです。」

そのアイデアというのが、『007』初代ジェームズ・ボンドで知られるショーン・コネリーの実体験を拝借しようというもの。ヴォーン監督は当時をこう振り返っている。

「私たちが考えていたのは、(『007』原作者の)イアン・フレミングがショーン・コネリーを起用したくなかったということ。それから(『007』1作目の)『ドクター・ノオ』の監督が、フレミングにこう言ったんです。“2週間だけ時間をください。このスコットランドの大男を英国紳士に変身させてみますから”って。彼はコネリーを連れてサヴィル・ロウに行き、ボンドに変えてみせた。“コネリーにだって強みがあったんだから、そのアイデアを使って、僕たちのバージョンを作ろう”と考えました。それがアイデアの核心ですね。」

ショーン・コネリー Sean Connery
© MGM/UA 写真:ゼータイメージ

ヴォーン監督が話したコネリーのエピソードは初代『007』ファンには有名な話。スコットランドの田舎町に生まれたコネリーは肉体労働者として生計を立てながら俳優業を邁進。ジェームズ・ボンド役起用後は、テレンス・ヤング監督がマンツーマンの付きっきり指導で、英国紳士としての振る舞いを叩き込んだのだ。

『キングスマン』ではエグジーとハリーの関係性に、コネリーとヤング監督の関係性を重ねることができる。原作コミックが存在するとはいえ、ヴォーン監督がコネリーのエピソードを思い浮かべていなければ、映画化自体されることはなかったかもしれない。

Source:ScreenRant

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SawadyYOSHINORI SAWADA

THE RIVER編集部。宇宙、アウトドア、ダンスと多趣味ですが、一番はやはり映画。 "Old is New"という言葉の表すような新鮮且つ謙虚な姿勢を心構えに物書きをしています。 宜しくお願い致します。ご連絡はsawada@riverch.jpまで。

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