『キングスマン:ファースト・エージェント』怪僧ラスプーチン、まるで別人になりきった『アメイジング・スパイダーマン』リス・エヴァンスがすごい

英国紳士の超過激なスパイ・アクションシリーズの前日譚『キングスマン:ファースト・エージェント』にて、リス・エヴァンスが演じた強敵ラスプーチンは、シリーズのなかでも極めて強烈なインパクトを残すキャラクターだ。実在の人物にインスパイアされながらも、独自の解釈も含めてラスプーチン役を作り上げた過程について、エヴァンスが米Comicbook.comのインタビューにて明かしている。
『ファースト・エージェント』で、世界大戦を裏で牛耳る「闇の狂団」の一員でもある怪僧ラスプーチンを演じているエヴァンス。ラスプーチンとオックスフォード公(レイフ・ファインズ)が宮殿で繰り広げる決闘は本作のハイライトのひとつだ。
キャラクターのモデルとされるのは、ロシア帝政末期のニコライ2世の宮廷で実権を振るった僧侶であり、歴史に悪名を残すグリゴリー・ラスプーチン。エヴァンスが『ノッティングヒルの恋人』(1999)や『パイレーツ・ロック』(2009)のようなコメディ作品や、『アメイジング・スパイダーマン』(2012)で見せた姿とは一風異なるクセの強いキャラクターだ。エヴァンスは「皆さんを不快にさせたかは分かりませんが、レイフを不快にはさせたと思います」と楽しんで演じた旨を語っている。
「すべてのキャラクターについて言えることですが、リアルに演じなくてはいけません。しかしラスプーチンに関しては、とにかく彼は壮大な人物なわけです。今日の現実世界で、もし彼が部屋に入ってきたら、皆さん信じられないだろうと思います。逸話の数々によると、彼は周囲を惑わせるようなところがあり、魅力的だけど人を寄せ付けないような、とんでもない身体的な存在感があったという。
信じる信じないに関わらず、この作品のラスプーチンは事実に基づいています。なぜなら、彼は信じられないほどの人物だったのですから。もちろんマシュー・ボーンの作品の中では、物語のために細部を微調整し、解像度を上げ、変更する余裕もありました。ラスプーチンを近寄りがたく、危険で恐ろしい存在にしなくてはいけない、けれども笑えるようにしなくてはいけないと感じていましたね。たとえ、それが恐怖や嫌悪によるものであっても。」
ちなみにエヴァンスは、「コミックのキャラクター(リザード)と歴史上の人物(ラスプーチン)、演じていて楽しいのはどちらですか」とTimes Of Indiaの取材で質問されるや、「ラスプーチンの方がより楽しかったです。リザードは主にCGの創作物で、素晴らしいものでしたが、自分の手に負えないところがありました。対して、ラスプーチンは、弄り回すのに、より自分のものという感覚がありましたね」と回答している。複雑な妙味のあるラスプーチンは、エヴァンスにとって非常にお気に入りの役となったようだ。
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Source:Comicbook.com