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DCドラマ「クリプトン」シーズン2で打ち切りへ ─ 賞金稼ぎ「ロボ」のスピンオフドラマも中止、製作チームは継続の可能性模索

クリプトン
KRYPTON AND ALL RELATED CHARACTERS AND ELEMENTS ARE TRADEMARKS OF AND © DC COMICS. © 2019 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. ALL RIGHTS RESERVED.

スーパーマンが誕生する200年前を舞台に、彼の祖父セグ=エルの冒険を描くDCドラマ「クリプトン」がシーズン2をもって打ち切りとなったことがわかった。米国での放送を担当する米Syfy局が決定した。米Deadlineなど複数のメディアが報じている。

DCコミックス屈指の人気ヒーロー、スーパーマンの前日譚ドラマである「クリプトン」は、2018年にシーズン1が放送されるやSyfy史上に残る視聴者数を記録し、シーズン2の製作が決定。ところがシーズン2では視聴者数が急落しており、2019年8月14日(米国時間)に放送された最終話をもって打ち切られることとなった。Deadlineは、自社オリジナル作品で高視聴率を確保して収益を得なくてはならないSyfyにとっては、ワーナー・ブラザース・テレビジョン製作の「クリプトン」のような、高額な権利料を必要とする一方、ストリーミングでの視聴者が多いシリーズを継続することは難しいと指摘している。

なお「クリプトン」シーズン2には、“DCコミックス最凶”と称される、銀河をバイクで駆けては暴力と殺人に手を染める賞金稼ぎ・ロボが初登場した。製作陣はロボを主人公とするスピンオフドラマ「ロボ(原題:Lobo)」を同じくSyfyで放送する方針だったが、「クリプトン」の打ち切り決定に伴い、「ロボ」スピンオフ企画も停止されたという。「クリプトン」から製作総指揮・脚本のキャメロン・ウェルシュ、ロボ役のエメット・J・スキャンランが続投すると報じられていた。

しかしながら製作総指揮のデヴィッド・S・ゴイヤーは、そもそも本作を7~8年かけて製作する一大プロジェクトとして構想していた。Syfyが放送終了を決定したことで、すでにワーナー/DCコミックス側は「クリプトン」および「ロボ」の企画を引き取ってくれる企業の検討に入っているとのこと。もしも引き取り手が見つかるとすれば、ワーナーを有する米WarnerMediaの映像配信サービスHBO Max、米国で展開されているDC作品の配信サービスDC Universeが有力とみられている。

なお、過去にSyfyが放送終了したドラマのうち、「エクスパンス -巨獣めざめる-」(2015-)はシーズン4以降を米Amazonが引き受けて製作が継続されている。こうした前例がある以上、まだ「クリプトン」「ロボ」にも希望は残されている。喜ばしい続報が到着することを祈りたい。

ドラマ「クリプトン<シーズン1>」ブルーレイ&DVDは発売・レンタル中。デジタル版も配信中

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Source: Deadline

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。