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セバスチャン・スタン主演映画の米予告編 ─ ベトナム戦争の真実あばく政府職員役、サミュエル・L・ジャクソンら豪華共演

https://www.youtube.com/watch?v=Go8zI2sytEc

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)のバッキー・バーンズ役で知られるセバスチャン・スタンの主演映画『The Last Full Measure(原題)』の米国版予告編が公開された。同じくMCUのニック・フューリー役サミュエル・L・ジャクソン、サディアス・ロス長官役のウィリアム・ハートと共演する、ベトナム戦争の真実をひも解く実話映画だ。

『The Last Full Measure』は、ベトナム戦争に従軍した米国空軍パラレスキュー部隊の医師ウィリアム・H・ピッツェンバーガーを描く物語だ。60人以上を救った“英雄”として知られるウィリアムは、1966年4月11日の任務中、激しい交戦が行われている最前線で、兵士を守るべく最後まで戦場に残り、ベトナム戦争中もっとも激しい戦闘となったといわれる戦場にて死亡している。

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映画の主な舞台は、ウィリアムの死から32年後の1998年だ。アメリカ国防総省で将来が有望視されている職員スコット・ハフマンは、ウィリアムに名誉勲章を授与するための調査を実施する仕事を命じられる。その仕事を託したのは、ウィリアムの親友であり、ベトナム戦争にともに従軍していたタリーと彼の両親だった。ハフマンは退役軍人たちを訪ね、ウィリアムの功績についての証言を得ていくが、やがてその偉業のみならず、ある陰謀に迫っていくことになる。「味方の誤射だった。俺たちは味方と戦っていたんだ」。なぜウィリアムは数十年にわたり名誉勲章を与えられていなかったのか、そこでは何が隠蔽されていたのか。

セバスチャン・スタンが演じるのは、ベトナム戦争で命を落とした“英雄”にまつわる真実のため、自身のキャリアを賭けて事実の公表に挑む主人公スコット・ハフマン。芯の強い人物が葛藤するさまを繊細に演じる魅力はこれまでの作品でも証明されているだけに、「安定したキャリアを選ぶか、自分の信念を選ぶか」という決断を迫られる役どころはピッタリだろう。なお、セバスチャンが演じてきた「ウィンター・ソルジャー」というキャラクターの名前は、その語源をベトナム戦争の帰還兵に持つ。今回、帰還兵に取材しながら戦争の真実に迫っていくという役柄にセバスチャンが起用されたことは、単なる偶然か、それとも?

21歳で戦死した“英雄”ウィリアムを演じるのは『マンマ・ミーア!ヒア・ウィー・ゴー』(2018)のジェレミー・アーヴァイン。ウィリアムの親友タリーをウィリアム・ハート、退役軍人たちをサミュエル・L・ジャクソンやエド・ハリスピーター・フォンダ(本作が遺作のひとつとなった)が演じる。また、ウィリアムの両親役は『人生はビギナーズ』(2010)『ゲティ家の身代金』(2017)クリストファー・プラマーダイアン・ラッド。映画界の名優たちが結集する、骨太の一本だ。せっかくの豪華キャスト、どうか日本公開を……!

映画『The Last Full Measure(原題)』は2020年1月17日に米国公開予定。

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Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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