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『トイ・ストーリー3』『リメンバー・ミー』監督、ピクサーを退社 ─ 「新たな冒険に向かう時が来ました」

トイ・ストーリー
※画像はイメージです

映画『トイ・ストーリー3』(2010)や『リメンバー・ミー』(2017)のリー・アンクリッチ監督が、ピクサー・アニメーション・スタジオを退社することがわかった。アンクリッチ監督は1994年にピクサーに入社し、このたび25年の活動を経て新たなキャリアへと舵を切ることになる。

The Hollywood Reporterの取材に対して、アンクリッチ監督は退社についての声明を発表している。

別のスタジオで映画を作るために退社するのではありません。家族と過ごしたり、ずっと後回しにしていた関心を追求したりする時間を楽しみにしています。」

アンクリッチ監督の上司だった『トイ・ストーリー』(1995)などのジョン・ラセターは、自身のハラスメント行為を原因として2018年いっぱいでディズニー/ピクサーを退職。2019年1月には、『ミッション:インポッシブル』などを手がける米国の制作会社スカイダンス・プロダクションズのアニメ部門に代表として就任することが報じられていた。アンクリッチ監督の声明は、ラセターに続く形での移籍を否定するものと読むことができる。

またアンクリッチ監督は、Twitterを通じてピクサーの同僚たちへのメッセージを投稿。25年のキャリアを感慨深くとらえて、監督は「みなさんの多くは私にとって家族同然です。もうピクサーでみなさんと一緒にいられないことはほとんど想像できません」と記した。報道後には『トイ・ストーリー』ウッディの画像を添え、「新しい冒険に向かう時が来ました」とのコメントも投稿している。

報道によれば、アンクリッチ監督の退社は友好的なものだという。ピクサーのジム・モリス会長やチーフ・クリエイティブ・オフィサーの『インサイド・ヘッド』(2015)ピート・ドクター監督、ウォルト・ディズニー・カンパニーのボブ・アイガーCEOは、そろってアンクリッチ監督の功績を称えるコメントを発表した。

リー・アンクリッチ監督はテレビドラマの助監督や編集などを経験したのち、1994年にピクサーに入社。『トイ・ストーリー』や『バグズ・ライフ』(1998)で編集を、その後『トイ・ストーリー2』(1999)『モンスターズ・インク』(2001)『ファインディング・ニモ』(2003)で共同監督を担当した。『トイ・ストーリー3』『リメンバー・ミー』で監督を単独で務め、両作は非常に高い評価を得ている。『トイ・ストーリー4』(2019年7月12日)では、ジョン・ラセターやピート・ドクター、『ファインディング・ニモ』シリーズのアンドリュー・スタントンとともに脚本に携わっており、同作がピクサーにおける最後の仕事とみられる。

Sources: THR, Deadline

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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