R指定でマーベル・ヒーローを映画化するなら誰?「トニー・スタークなら想像できる」と『デッドプール&ウルヴァリン』ショーン・レヴィ監督

『デッドプール&ウルヴァリン』は、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)で初めてR指定の劇場映画として登場する異色作だ。主人公のデッドプールは下ネタや過激な暴力描写がウリで、念願の相方となるウルヴァリンも、『LOGAN/ローガン』(2017)ではハードな暴力シーンをたっぷり見せた。
MCUとしては初の試みとなるR指定映画を監督したのはショーン・レヴィ。マーベル・スタジオもデッドプール映画をR指定とすることの重要性をよく理解しており、あらゆる段階で協力的だったとレヴィは話している。
『デッドプール&ウルヴァリン』が成功すれば、MCUにとってR指定映画は新たな活路ともなりうる。それでは、他にR指定で映画化したいマーベル・ヒーローはいるだろうか?韓国取材でレヴィ監督が答えた。

「正直、R指定については、ただ使えるから使うというものではありません。デッドプールが喋る内容的に、理にかなっているからR指定になっているんです。それから率直にローガンにとっても理にかなっています。彼の生き様やセリフも尖っていますからね。」
R指定であるためには、合理性の方が大事なのだと説くレヴィ。「例えば、僕はR指定のセリフを喋るピーター・パーカーを見たいとは思わない。ソーやドクター・ストレンジが、突然R指定映画のセリフを喋ることも求めていない」と具体例を語ったが、「トニー・スタークがR指定の言葉で罵っているのは、確かに聞いてみたいですね。それくらいだったら想像できる」とのアイデアを話した。
トニー・スタークも歯に衣着せぬ物言いが魅力だ。原作コミックではアルコール依存症に陥るなど、ダークな一面もある。その言葉遣いの荒さは、『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(2015)でキャプテン・アメリカに、『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)では愛娘モーガンにまで注意されているほどだ。
改めてレヴィは、「R指定は使えるから使っとく、っていうものではなく、キャラクターにとって整合性があるから使うんです」と強調。「だから、もしも今後もMCUでR指定映画がつくられるのなら、キャラクターに忠実であり続けることが重要。ただ単にできるからやる、というものではないと思います」との持論を展開した。
言葉遣いにうるさいスティーブ・ロジャースが頭を抱えそうな映画『デッドプール&ウルヴァリン』は2024年7月24日、世界最速公開。