『トイ・ストーリー』バズ・ライトイヤー単独映画は「独立した作品」 ─ クリス・エヴァンスの声優起用は「最初で唯一の選択」と監督が理由明かす

ディズニー&ピクサーによる『トイ・ストーリー』バズ・ライトイヤーの単独映画、『ライトイヤー(原題:Lightyear)』におけるバズは、“おもちゃ”としてではなく、“本物の人間・試験操縦士”として無限の彼方で冒険を繰り広げる。ありそうでなかった設定に混乱してしまう方もいるだろう。果たして、これまでのシリーズとの共通点は存在するのだろうか?
バズ・ライトイヤーのオリジン・ストーリーになると伝えられている本作。Entertainment Weeklyのインタビューにて、監督を務めたアンガス・マクレーンは、「“トイ・ストーリーの世界が舞台”というのは、なんだか不思議な感じがしてなりません」としながら、「別の言い方をすれば、バズ・ライトイヤーというキャラクターをテーマにしたストレートなSFアクション映画です」と説明している。「トイ・ストーリーの世界では、アンディがバズ・ライトイヤーのおもちゃを欲しがるような映画として観ていたかもしれません」。
ただし、アンガス・マクレーン監督は「映画が終わって、アンディがポップコーンを食べているところを観ることはありません」と続けている。「これは独立した作品。これはバズ・ライトイヤーの映画なんです。おもちゃとしてではなく、スペースレンジャーとして登場するわけなんです」。
なお、これまではティム・アレンがバズの声優を担当してきたが、『ライトイヤー』ではクリス・エヴァンスが代わりに声を当てることになった。それも世界観が異なるからなのか、それともほかに理由があるのだろうか。
Colliderのインタビューにてアンガス・マクレーン監督は、「彼が最初で唯一の選択だった」と述べている。「シリアスさと重厚感を持った映画にしたいと思っていました。ただ同時に、そのシリアスさの中に、コメディ要素を取り入れられる俳優を起用したいと考えていたのです」。クリス・エヴァンスといえば、『アベンジャーズ』シリーズなどのキャプテン・アメリカ役として知られる俳優だが、『ナイブズ・アウト』(2019)ではコミカルな役にも挑戦していた。
「ナンバー2はいなかったです。これは最初から明確な起用でした。“バズ・ライトイヤーを題材にした正統派のSF映画を作るとしたら、誰を起用するべきか”ということで、それがクリス・エヴァンスだったわけです。スター性のある方が必要だったのです。“実写化するとしたら、誰が演じるのか?”。彼ならどちらも可能でしょう。ただ、あのアゴは実写だとすごく変になるしょうけど。それはどうしようもありません。とにかく彼は第一候補でしたし、素晴らしいパートナーです。彼はすぐに作品を理解し、キャラクターやSF映画の大きな文脈に合わせた変換を考え、それを実現する責任感を感じていました。彼は、このプロセス全体において、素晴らしいクリエイティブパートナーでしたよ。」
そんなクリス・エヴァンスは、予告編を見て「鳥肌が立った」とTwitterに投稿。「予告編を見るたび、デヴィッド・ボウイの曲を聴くたび、そして(公開まで)何かを思うたびに鳥肌が立つと思う。この作品に参加していることが最高の喜びであり、また感謝です」と記していた。
映画『Lightyear(原題)』は2022年6月17日より米国公開予定。
Source: Entertainment Weekly , Collider