「ロキ」実現のキーパーソンがマーベル・スタジオを退社 ─ TVAのコンセプトをトム・ヒドルストンに提案

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)のテレビシリーズ「ロキ」を実現に導いたキーパーソン、エグゼクティブ・プロデューサーのケヴィン・R・ライト氏がマーベル・スタジオを退社したことがわかった。米The Hollywood Reporterが報じている。
『ドクター・ストレンジ』(2016)から製作・開発(プロダクション&ディベロップメント)のマネージャーを担当したライト氏は、映画・テレビを問わず、数々のMCU作品で製作・開発を担当。『アントマン&ワスプ』(2018)ではアソシエイト・プロデューサーを務め、退社前はマーベル・スタジオにおける製作・開発部門の副代表を担っていた。
「ロキ」ではエグゼクティブ・プロデューサーの任に就き、その後のMCU作品にも継承されるTVA(時間変異取締局)や、ジョナサン・メジャースが演じた“在り続ける者”とヴィクター・タイムリーなどの要素を含む30ページもの企画書を作成。脚本家や監督が起用されるよりも早く、ロキ役のトム・ヒドルストンに企画を提案していたことで知られる。ライト氏の存在なくして、「ロキ」はありえなかったかもしれないほどの功労者だ。
また、「ロキ」では従来のグリーンスクリーンやバーチャルセットではなく、実際にほぼ360度作り込んだセットで撮影を実施することを提案。エミー賞の美術部門にもノミネートされる快挙となった。シーズン2は予算とスケジュールを厳守し、追加撮影を実施せずに済んだMCUでも有数のプロジェクトとして知られる。
ライト氏の退社理由は「オリジナルの映画・テレビをプロデュースするため」。報道にあたり、以下の声明を発表している。
「MCUに貢献できたことを心より誇りに思いますし、マーベル・スタジオとウォルト・ディズニー・カンパニーで過ごした時間に感謝します。マーベル・スタジオに在籍していた約10年間のうちに、業界は劇的な変化を遂げ、“オリジナルの映画やテレビを自分自身で作りたい”という私の願望を無視することができなくなりました。マーベル・スタジオの皆さんに愛と感謝を捧げます」
MCUの実写テレビ作品として、「ロキ」は現時点でシーズン2が製作されている唯一のシリーズ。シーズン3の実現は不明だが、ヒドルストンは「シーズン2の終着点をとても誇りに思っています」と語っている。
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Source: The Hollywood Reporter(1, 2)