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「スター・トレック」新作コメディアニメ、“艦隊で一番どうでもいい船”が舞台 ― 「リック・アンド・モーティ」脚本家が参加

スター・トレック:ディスカバリー
TM &(C)2018 CBS Studios Inc. STAR TREK and related marks are trademarks of CBS Studios Inc. CBS and related logos are trademarks of CBS Broadcasting Inc. All Rights Reserved.

米国のテレビ局CBSは、「スター・トレック」の新作テレビアニメシリーズ「Star Trek: Lower Decks(原題)」を2シーズン製作すると正式に発表した。米Varietyほか複数のメディアが報じている。

これはJ・J・エイブラムス製作の映画版『スター・トレック』シリーズ(通称「ケルヴィン・タイムライン」)とは別に展開されている「スター・トレック」作品のひとつで、ドラマ「スター・トレック:ディスカバリー」(2017-)や、パトリック・スチュワート演じるピカード艦長を主人公とする新シリーズに並んでCBSが企画を進めてきたもの。両シリーズを手がけるアレックス・カーツマン氏がエグゼクティブ・プロデューサーのひとりに名を連ねている。

「Star Trek: Lower Decks」は1話あたり30分の大人向けコメディアニメで、“宇宙艦隊で一番どうでもいい船”のサポート・クルーを描くというコンセプト。アニメ「リック・アンド・モーティ」(2013-)のマイク・マクマハンが脚本を執筆、エグゼクティブ・プロデューサーを兼任する。ちなみに「スター・トレック」のアニメ作品が製作されるのは、1973~1974年の「まんが宇宙大作戦」以来だ。

アレックス氏によると、プロデューサー陣はマイクの送ってきた「フード・リプリケーター(編注:食料を複製する機械)に黄色いカートリッジを入れてバナナを出す、そんな人たちの番組を作りたい」という文章に心をつかまれたとのこと。マイクは長年の「スター・トレック」ファンで、アレックス氏いわく「全エピソードの隅々まで知っている」という。「本物のファンが持つ純粋さと遊び心で脚本を書いてくれています」として、マイクの才能に対する信頼を語った。

それもそのはず、マイクはTwitterでドラマ「新スター・トレック」(1987-1994)の“フェイク・シーズン”のあらすじを投稿、これが製作陣の目に留まり、実在しない第8シーズンのガイドブック「Star Trek: The Next Generation: Warped: An Engaging Guide to the Never-Aired 8th Season(原題)」を執筆するに至った経歴の持ち主なのだ。CBSは「スター・トレック:ディスカバリー」シーズン1&2をつなぐミニシリーズ「Star Trek: Short Treks(原題)」(2018-)の脚本にもマイクを起用している。

もちろんマイク本人は、クリエイターとして満を持してのシリーズ登板とあって並々ならぬ気合の入りよう。「生涯のトレッキーとして、新時代のスター・トレックに参加できることは夢のようですし、最高の夢が叶ったということでもあります」として、本シリーズについては「30分のアニメ番組ですが、核の部分はまぎれもなくスター・トレック」だと宣言。「すべては訓練プログラムでのお話でした、というエピソードを最終話に用意しないことをお約束します」と記している。

アニメシリーズ「Star Trek: Lower Decks(原題)」の放送時期は未定。なお、ドラマ「スター・トレック:ディスカバリー シーズン1」Blu-ray&DVDは2018年12月19日(水)にリリースされる。

「スター・トレック:ディスカバリー」公式サイト:http://paramount.nbcuni.co.jp/startrec-discovery/

Sources: Deadline, Variety
Eyecatch Image: TM &(C)2018 CBS Studios Inc. STAR TREK and related marks are trademarks of CBS Studios Inc. CBS and related logos are trademarks of CBS Broadcasting Inc. All Rights Reserved.

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。