チャドウィック・ボーズマン遺作『マ・レイニーのブラックボトム』予告編 ─ 撮影は2019年夏、ヴィオラ・デイヴィス主演&デンゼル・ワシントン製作

『ブラックパンサー』(2018)で知られるチャドウィック・ボーズマンの遺作となる映画『マ・レイニーのブラックボトム』の予告編が公開された。
1920年代、シカゴ。ある暑い日の午後、“ブルースの母”の異名を持つ歌手、マ・レイニー (ヴィオラ・デイヴィス)のレコーディングが行われようとしていた。ところがバンドメンバーたちの間には揉め事の火種がくすぶり、当のマ・レイニーも白人のマネージャー&プロデューサーと楽曲制作の主導権をめぐって対立。若きトランペッターのレヴィー (チャドウィック・ボーズマン)は音楽の実力を認められたいという野心に燃えていた……。
公開された予告編では、威厳と存在感をもって振る舞うマ・レイニーとその周囲の人々、バンドの設立や自身の成功をめざすレヴィーの姿を見ることができる。ステージや音楽をめぐる権力構造、そして黒人と白人という人種の権力構造など、物語や登場人物をとりまく階層がいくつも垣間見える仕上がりだ。『ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜』(2011)『フェンス』(2016)のヴィオラ・デイヴィスが驚くべき変貌をもって演じるマ・レイニーや、希望に燃えながら奮闘するレヴィーを演じるチャドウィック・ボーズマンの姿を目に焼き付けたい。
原作となったのは、『フェンス』の原作者でもある、ピュリッツァー賞受賞に2度輝く劇作家オーガスト・ウィルソンの同名戯曲。プロデューサーは同じく『フェンス』のデンゼル・ワシントンら、監督は『サヨナラの代わりに』(2014)や数々の舞台演出を手がけるジョージ・C・ウルフが務めた。音楽はグラミー賞受賞のブランフォード・マルサリス、脚本はルーベン・サンチャゴ=ハドソン。
レヴィー役のチャドウィック・ボーズマンは、2020年8月28日、大腸がん(結腸がん)のため、43歳でこの世を去った。2019年7~8月に撮影が実施された本作はチャドウィックの遺作のひとつとなる。
Netflix映画『マ・レイニーのブラックボトム』は2020年12月18日(金)独占配信開始。