征服者カーン役、復帰あれば「もちろん受けたい」 ─ 「ディズニーもマーベル・スタジオも大好きです」

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の征服者カーン役、次期ラスボス俳優として期待を集めていたジョナサン・メジャースは2023年12月、マーベル・スタジオから解雇された。当時の交際相手に対する暴行容疑で有罪判決を受けたためだ。
『クリード 過去の逆襲』(2023)などでも活躍し、最も成功が約束された俳優の一人であったはずのメジャースだが、このスキャンダル以来は表だった活動の場を失った。当時のマネジメント会社と広報会社からも契約を解除され、今は静かな生活を送りながら、小規模な作品での仕事を探しているところだ。
スキャンダル直前に撮影されていた『Magazine Dreams(原題)』は、そんなメジャースにとって復帰の足がかりとなる作品。狂気的なボディビルダーを激しく演じた一本で、当初はディズニー参加サーチライト・ピクチャーズ配給予定だったが権利が手放され、Briarcliff Entertainmentが配給を買って出た。
3月21日に米公開を迎えるこの作品の宣伝に積極的なメジャースは米USA Todayのインタビューで、「もしもマーベルがカーン役での復帰を呼び掛けたら?」との質問に回答。「もちろんお受けしたいです。ディズニーもマーベル・スタジオも、大好きですから」と想いを語っている。

メジャースは、ドラマ「ロキ」や映画『アントマン&ワスプ:クアントマニア』での共演者たちの名を挙げながら、「トム・ヒドルストンとの仕事も最高でした。ポール・ラッドとの仕事も最高でした。ググ・バサ=ローとの仕事も最高でした。この業界のことが大好きです」と振り返る。スタジオからの解雇は彼にとって苦痛で屈辱的な経験となったが、現在となっては自信を取り戻し、より研ぎ澄まされた感覚を得ているようだ。
「今僕は、みんなからの愛が感じられて、みんなからの愛を表現できる場所にいます」とメジャースは続ける。「長い間、僕の心はキリアンのように“自分が上手くやれば、あなたは私を愛してくれるだろう”と考えていました」と語ると、涙を拭ったということだ。キリアンとは、『Magazine Dreams』で演じた主人公、キリアン・マドックスのこと。承認欲求や孤独に苛まれる完璧主義者で、自身を追い詰めるあまり破滅的な道に狂っていくキャラクターだ。「“アクション”と“カット”の間の準備に全力を尽くせば、絶対に愛されるはずだと。でもそれから、僕は孤立してしまった」。
演じるはずだったMCU最大のヴィラン役は、ロバート・ダウニー・Jr.によるドクター・ドゥームへと交代された。この発表がなされたサンディエゴ・コミコンでは、ダウニー・Jr.がサプライズ登場した会場の熱狂が世界的に大きく報じられた。本来であれば自分が浴びるはずだった脚光を見て、メジャースの自尊心も大きく影響を受けたことだろう。

しかしメジャースは、「今、僕は自分に十分な自信があります」とタフに構える。「才能への自信ということではなく、2年間座り続けてきた自分自身への自信です。“アクション”と“カット”の間に、自分の全てを出し切ることができる。楽屋での自分、セット以外での自分、その全てを出し切ることができる。まだ準備は必要です。ひねくれないように(笑)、まだ集中する必要があります。まだ仕事が必要です。でも、そのコミュニティを探すことはできるのです」。
以前のインタビューでメジャースは、ヴィラン役交代について「辛いですよ。そりゃそうですよ、もちろんです」と本音を打ち明けていた。「カーンが好き。“在り続ける者”が好き。もしもファンが望み、マーベルが望むなら、やりますよ。もちろんです」。
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Source:USA Today