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『ドライヴ』ニコラス・ウィンディング・レフン監督、カルトホラー『マニアック・コップ』をリブート ─ 「純粋ホラー作品」宣言、ドラマ版の監督・製作務める

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『ドライヴ』(2011)『ネオン・デーモン』(2016)などで知られる鬼才監督ニコラス・ウィンディング・レフンが、カルトホラー映画の傑作『マニアック・コップ』(別題『地獄のマッド・コップ』、1988)をテレビドラマとしてリブートする。米Deadlineなどが報じた。

映画『マニアック・コップ』は、警察官の姿をした大男による連続殺人事件が発生し、刑事が事件の真相を解明しようとする物語。しかし、その殺人鬼は、かつて警察上層部の不正を掴んだゆえに冤罪を着せられてしまった元警官だった。もっとも彼は、投獄された刑務所にて、あえなく命を落としていたのだが……。ホラー映画ファンの間で人気を博した同作は、1990年、1993年に続編が製作され、3部作として幕を閉じている。

レフン監督によると、ドラマ版「マニアック・コップ(原題:Maniac Cop)は「コカインで駆動し、ネオンは濡れ、ロックが流れ、暴力が起こる」独自解釈のリブートになるとのこと。「善悪の激突に…そして悪の勝利に心惹かれる、スリルを求める人々のスピード感あふれる世界」とも記されているだけに、レフン監督ならではの世界観が存分に炸裂することになりそうだ。

ドラマ版「マニアック・コップ」はロサンゼルスを舞台に、刑事から犯罪者まで、あらゆる人物の視線から描かれる物語になるという。警官姿の殺人鬼が街に混乱をもたらす中、人々の不安が社会的混乱をもたらしていくのだ。レフン監督はシリーズの監督とショーランナー、エグゼクティブ・プロデューサーを務めており、「アクションたっぷりの純粋なホラー」になると宣言。ただし「現在の世界情勢下では、文明の衰退を強烈に指摘するものにもなる」とコメントしている。

本作にはレフン監督が敬愛を公言している、『ユニバーサル・ソルジャー』シリーズなどのジョン・ハイアムズもシリーズ監督&エグゼクティブ・プロデューサーとして参加。レフンは『マニアック・コップ』のリブートを長らく企画しており、2016年には長編映画として製作が発表されていた。当初はハイアムズが監督に就任し、2017年夏に撮影が行われる予定だったが、製作はいったん見送られていたのだ。その後、レフン&ハイアムズは、数年間を費やして作り上げてきたリブート版の世界をじっくりと深めたいとの思いから、映画ではなくテレビシリーズ化に踏み切ったという。

製作を担当するのはレフン監督の設立したインディペンデント・スタジオ「byNWR Originals」で、北米ではHBOが、フランスではCanal+が放送権を取得。そのほか海外での放送権も販売されると報じられているため、日本国内での放送・配信にも期待したい。

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Source: Deadline

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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